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コラム

法規制、品質システム、データインテグリティーの関連性 パート1

2018-11-27

本記事は、法規制と品質システム、データインテグリティーの関連性に関して概説した連載企画の第一弾で、計4回の連載を予定しています。

データインテグリティーに対する新しいガイダンスの誕生について、また、査察や監査における「データ」の解釈は、EU GMPのAnnex 11等を確認する限り、既存の要求事項を変更するようなものではありません。しかし、より深く考察してみると、データの管理に対する新しいアプローチが必要であると考えられます。業務プロセスの逸脱を防止する為、既存の内容を含めて要求事項を再確認する必要があります。
 
また、データインテグリティーに関する国際的なガイドラインの革新的なポイントの一つは、企業の責任に対する注意喚起として新しいアプローチを採用している点です。また、一部の要求事項は、EU GMPのAnnex 11等で繰り返し議論された箇所であり、幾つかの事例でもそのような点が取り上げられています。最後に、既存の品質システムに対してデータインテグリティーを取り入れる場合の影響や、データインテグリティーの要求を満たす上で構築すべき点についても、考察していきたいと思います。
 
データインテグリティーの原則
データインテグリティーは、電子や紙を問わず、データ自体が「ALCOA」として知られる5つの原則(またはその拡張版である「ALCOA+」)への準拠が基本的な原則です。それぞれのアルファベットの意味は、多くの文献で既に説明されていますので、今回は新しい概念について掘り下げてみましょう。

データとメタデータ
データインテグリティの解釈は、より広義的になってきています。まず、データとは、特定の個人や独立した単独の情報ではなく、全てのデータには関連する他のデータが存在しているという前提を踏まえて扱う必要があります。例えば、重量は数値で記載されますが、それが何の重量なのかを定義している基本情報(メタデータ)とセットで記録しなければ、その数値単独では価値がありません。

また、データとデータの関連性は、とても複雑になってきており、参照元とその先といった単純な関係ではなく、特定のデータが他の数万のデータによって構成されている場合などでは、データ間の紐付けも容易ではなくなってきています。

「データ」の原則は常に進化しており、私たちもデータに対する解釈をレベルアップし、データと基本情報、監査証跡といったように、データとは複数の情報の組み合わせで構成されるという考えを理解し、分断することなく運用する必要があります。また、作成後に変更できない環境にて運用するスタティックデータ(例:紙に記載した記録)や、使用目的に合わせて処理が可能なダイナミックデータ(例:電子データ)など、運用環境における特性及び名称も意識する必要があります。

このデータと基本情報、監査証跡の組み合わせからデータは構成されるというコンセプトは、FDAのガイドライン(2 – III – 1 – b、c、d)でも提唱されており、また、イギリスのMHRAも、前述のスタティックデータやダイナミックデータを明確に定義(4 – 6.3、6.7、6.13)、さらには、PIC/Sのガイドライン(3 – 7.5、8.11.2)でも触れられています。

本投稿は、英語の文献を元に翻訳または抄訳及び校正を行っており、本サイトに掲載されている全ての情報や画像の著作権は、当社(マスターコントロール株式会社)に帰属します(他社提供のクレジット表記入り画像等を除く)。コンテンツの再発行及び再配布は、個人利用の場合を除き、当社より許可を得た場合のみ可能です。また、本ブログを含む当社のWebコンテンツを利用することで発生する損害やトラブルについて、当社は一切の責任を負いません。

次回の連載は2018年12月を予定していますので、お楽しみに!

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