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FMEA Without Tears:苦悩と混乱を軽減する打開策 Part 1|ニュース&コラム|品質マネジメントシステム(QMS)管理ソフトウェアならマスターコントロール

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FMEA Without Tears:苦悩と混乱を軽減する打開策 Part 1

2019-01-15

故障モード影響解析(FMEA)は、リスクメネジメントで使用されている手法のひとつであり、広く利用されていることは周知の事実です。1940年から1950年の間、米軍に導入されたのを起源に、その後米航空宇宙局(NASA)、航空宇宙開発の分野やその他の産業界に浸透していきました。その有用性は、アイデア次第で拡張が可能です。幅広く関わってきた自身の経験から、水面下に潜むリスクの90パーセントを「認知する」ことができることに気付きました。

しかし、それがどれほどの問題に発展するかをはっきりと知ることはできません。FMEAは、故障の防止において非常に有用性が高いのですが、その適用にユーザーが苦しむことも少なくはありません。本稿では、近日出版予定の小著から、この原因を3つ取り上げ、その対処方法と共に考察していきます。 

原因その1: 用語の理解

リスクマネジメントでは、理解や定義が不十分な状態で何気なく使用されている用語*が存在します。規格であってもこの点に関しては、あまり助けにはなりません。例えば、ISO 9000:2015では、「不確かさの影響(effect of uncertainty)」とリスクが定義されていますが、規格が異なれば「リスク」の定義も異なります。

複数の用語を区別なく使用することで、混乱や誤った分析を導いてしまうことがあります。リスクレベルと危害(harm)を混同しているケースを取り上げてみましょう。リスクレベルは、所定の故障の発生頻度(frequency)と重大性(severity)の組合せにより評価します。危害(harm)は、重大性(severity)に似ていますが、影響度(impact、またはeffect from a failure)であり、状況に特異的なものとなります。
ボートの底に大きな穴があるものと、小さな穴があるものを想像してみてください。前者はすぐに浸水して、沈んでしまうでしょう。一方、後者のボートの場合も、小さい穴が1つではなく多数ある場合は、やはり急速に沈んでいきます。小規模な事象でも数多く発生する場合には、積み重なり、1つの大規模な不具合と同じ結果をもたらす可能性があります。 
米国では、自動車事故によって約3万人以上の死者が毎年発生しています。それに対する原子力事故による死亡者数はどのくらいかというと、ゼロです。しかし、ほとんどの人が、原子力発電所は自動車よりもリスクがはるかに大きいと感じるでしょう。
これに対する救済策は、用語の標準化とともに、企業全体を対象に用語の適切な使用方法及びリスクマネジメントの実施に関するプロセスの教育を徹底することです。 

次回はFMEAの他の課題についてご紹介を予定しています。
 

著者のご紹介
Ray Chowdhary


Rai Chowdharyは、MS、CQE、CQM、CQA、6-Sigmaブラックベルトの資格を有し、著者、ビジネスコーチ、また起業家として活躍中。 ライフサイエンス、航空宇宙科学、自動車、食品、化学プロセス業界において30年以上に渡る経験を積んできました。近年は、経営、品質、製造の監督を担当する経営幹部としてさまざまな役職を務め、その実績には、世界初で唯一の放射線遮蔽クリーム、スイスの親会社であるSulzer Innovation Awardを受賞したチタンとコバルトクロムの結合など、数多くの技術とデバイスの発明と実用化等さまざまです。
また、動物試験及び前臨床研究のデザイン及び実施、データ分析、及びポリマー・ セラミック複合骨空隙充填材のスケールアップ製造に関するコンサルティング業務に重点を置いています。 さらに、FDAと協働した製品の規制プロセス、QMSのセットアップ、医療機器のISO 13485及びCEマーク認証取得にも尽力。ソースから使用場所へのサプライチェーンのマッピング、効率の最適化、リスク要因の排除においても主導的役割を果たしています。 彼が率いるチームは、概念設計からパイロット、商業規模の製造まで、製品ローンチまでの牽引役でもありました。 GE、Phillips、Siemens等フォーチュン500(Fortune 500)の企業を主要クライアントとし新人研修に貢献したことも注目に値します。
Intermedics Orthopedics/Sulzermedica、Applied Materials、Dell、DuPont、BLOXR、Edwards Life Sciences、Reckitt Benckiser、Glaxo、 Amedica, Lam Research、Intuitive Surgical及びAbbott Spineは、彼が従事した企業の一部です。

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