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AIツールを使用したライフサイエンス業界におけるQMSの変革 Part 2

2019-01-09

教訓
Computer Task Group (CTG)のKumar Maduraiは、クライアントの経験をもとにAIの意思決定の背景にあるサイエンスの信頼性について次の教訓を語っています。

「あるクライアントの話ですが、データ解析専任のグループを立ち上げようというアイデアからスタートし、ビッグバン方式を取り入れ、8つの異なるシステムからデータの統合を図ったのです。一旦すべてが統合しリンクされれば、その上にクエリと分析を構築できるだろうという考えでした。」

「そこでいくつかのツールを開発したのですが、そうしたツールからの発信に基づいて措置を講じるべき専門家は、ツールから発信される内容を信頼してはいませんでした。」

AIを効果的かつ確信をもって使用するためには、専門知識、トレーニング、そして文化が備わっていることが条件となります。このクライアントは、より多くのビジュアライゼーションとより多くのデータ調査機能を備えた、よりシンプルなツールを使うことから始めることにしたのです。つまり、社内専門家が運用、使用し、理解を深めるシステムを対象にしたのです。

継続学習システムの評価
2つのXavier AIチームのうちの1つは、連続学習システム(CLS)、つまりアルゴリズムの進化に応じて異なる時間で行われたテストではアウトプットが異なるシステムの評価方法の探求というタスクを与えられています。この取り組みを行う2名のチームリーダーの1人は、FDAのCenter for Devices and Radiological Health (CDRH)の上級生物医学研究者であるBerkman Sahinerです。

FDAの関与はこの取り組みにおいて重要となります。業界と規制当局の双方がAIの背後にあるサイエンスを信頼し、AIの理解を進化させる必要があるためです。一般的には、業界及び規制当局は、伝統的なサイエンスと検証されたプロセスに慣れています。チームに関する詳細な情報は、ここから入手可能です。

チームの目標は、製品の品質及び患者の安全性に対するリスクを最小限に抑え、患者の健康づくりを推進させるうえでAIの利点を最大限に引き出す方法で、尚且つCLSのパフォーマンスに妥当なレベルの信頼性を与える方法を特定することです。言い換えれば、どのようなテストまたは設計プロセスが、CLSユーザーに対し、アウトプットの信頼性及び有用性が高いことを合理的に保証し得るか? ということです。
このために、以下を調査のテーマとして考えています。

  • ・ CLSは動的なものであるため、アルゴリズムは時間とともに変化します。アルゴリズムが更新される基準とは何なのか?完全に自動化されているのか?それとも、人間の関与があるのか?
  • ・ パフォーマンスは時間の経過とともに変化するため、現場でのパフォーマンスを監視して、CLSがどこに向かっているのかをより深く理解することが可能か?
  • ・ アルゴリズムは進化し、異なるレスポンスが提供されることがユーザーに影響を及ぼす可能性があることを理解したうえで、変更された内容を通知する有効な方法とは何か?
  • ・ アルゴリズムの変化を導く新しいデータが適切な品質であることを保証するにはどうすればよいのか?


チームはまた、説明能力、セキュリティ、プライバシーといった側面も検討しています。これは、新しいソフトウェアツールにとっての重要な課題です。CLSチームは2つのサブチームに分かれています。1つのチームでは製薬、もう1つのチームは医療機器にフォーカスするものです。CLSチームにとっての主な成果物は、CLSのベストプラクティスに関するホワイトペーパーであり、CLSベストプラクティスのヘルスケアへの適応となります。ガイダンスや規格ではなく、対象とするオーディエンスは、医療機器のソフトウェア開発者とCLSユーザーなのです。

次回の連載は2019年2月を予定していますので、お楽しみに!

著者のご紹介
Jerry Chapman

GMPコンサルタントであり、医薬品業界に40年近くの経験を有し、製品開発、製造、工場品質、サイト品質、企業品質及び品質システムの技術者や管理者を務めてきました。Eli Lilly社にて包括的"GMP Intelligence"プロセスを設計、導入した実績に加え、2017年にはトップ5に入るアニマルヘルス企業のコンサルタントとしても活躍しています。Chapman氏は、International Pharmaceutical Quality(IPQ)のシニアエディターを6年間務め、米国及び国際的GMPならびにCMCの話題を取り上げ、幅広く報告してきました。現在は、GMPインテリジェンス、クオリティナレッジマネジメント、GMPトレーニング及びその他のGMPトピックの開発と実装に関するコンサルティングに従事しながら、フリーライターとしても活躍中です。彼が発信する情報に興味がある方は、Chapman氏のウェブサイトをご覧ください。またはEメールjerchap2@gmail.comにてご連絡ください。

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