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FMEA Without Tears:苦悩と混乱を軽減する打開策 Part 2

2019-02-26

原因その2: 故障、効果及び原因とは何かに関する循環論法

上記のボートの例では、正確には何が故障だったのでしょうか?ボートの穴でしょうか?ボートの浸水?それともボートの沈没?「故障」がボートの浸水であると考えると、その影響は沈没であり、関連する危害は乗員の溺水です。この場合、故障の原因は穴となるでしょう。 

ボートの穴を故障と見なすと、即時的な影響は浸水で、ダウンストリームの影響は沈没となります。原因は、何でしょうか?この場合、提供された情報からでは原因は明らかではなく、調査が必要となります。故障モードとして分類されたことが、別の人には影響と分類されることもあり、FMEAに取り組んでいるチーム(または個人)は、この種の推論に巻き込まれ、堂々巡りをしている自分に気づいたりします。

これに対する対策は、解析の対象は何なのか、そしてその機能は何かという質問を問いかけてみることです。 対象がボートの場合、その機能は浮き続けることです。機能が達成されない場合、それは故障と見なされるものとなります。

原因その3: 評価基準における定義の曖昧さ

評価基準は、FMEAの重要な要素となっています。リスク優先度(risk priority number, RPN)の形でリスクレベルを同定する場合の、バックボーンになります。 RPNとは、影響の重大性、発生頻度及び検出度の3つの側面から算出されるもので、わかりやすく、また利用しやすいよう1つの数値で表現したものです。 
各側面は、異なる条件/状態を数値に変換する数値評定法を使用して評価されます。例えば、故障の「影響」が重大で死亡の原因となり得る場合には、重大性(Severity)の評価は、最高レベル(通常、評価のスケール(尺度)1~5または1~10 に応じて5または10)となります。発生の確率(Occurrence)と検出度(Detectability)に関しては、データが利用可能な場合には、スケール(尺度)が量的となります。評価は、重大性(Severity)、発生頻度(Occurrence)、及び検知(Detection)の評価を掛けて、リスクレベルを表す単一の数値を算出することで達成されます。例えば下記のような5段階の評価基準の場合には、数値が1から125の間で変動します。 

スケール(尺度)の説明が疎かであったり曖昧な場合には、解釈の違いで様々な問題が起こります。例えば、インドにおけるクラクションの故障の重大度(Severity)は非常に高いかもしれませんが、アメリカでは低いことが考えられます。しかし、2つのケースで故障は同一のものとなります。従って、適切な記述が必須となります。 

製品の用途を念頭に置き、ユーザーは個人に応じて評価表を作成することで、多くの混乱とエラーを軽減することができます。

以上が、3つの原因から考察する FMEAに対する打開策です。

※本稿のすべての内容に関する著作権は、Rai Chowdharyにあり、著者の許可に基づきMasterControlが使用することが許可されています。
 

著者のご紹介
Ray Chowdhary


Rai Chowdharyは、MS、CQE、CQM、CQA、6-Sigmaブラックベルトの資格を有し、著者、ビジネスコーチ、また起業家として活躍中。 ライフサイエンス、航空宇宙科学、自動車、食品、化学プロセス業界において30年以上に渡る経験を積んできました。近年は、経営、品質、製造の監督を担当する経営幹部としてさまざまな役職を務め、その実績には、世界初で唯一の放射線遮蔽クリーム、スイスの親会社であるSulzer Innovation Awardを受賞したチタンとコバルトクロムの結合など、数多くの技術とデバイスの発明と実用化等さまざまです。
また、動物試験及び前臨床研究のデザイン及び実施、データ分析、及びポリマー・ セラミック複合骨空隙充填材のスケールアップ製造に関するコンサルティング業務に重点を置いています。 さらに、FDAと協働した製品の規制プロセス、QMSのセットアップ、医療機器のISO 13485及びCEマーク認証取得にも尽力。ソースから使用場所へのサプライチェーンのマッピング、効率の最適化、リスク要因の排除においても主導的役割を果たしています。 彼が率いるチームは、概念設計からパイロット、商業規模の製造まで、製品ローンチまでの牽引役でもありました。 GE、Phillips、Siemens等フォーチュン500(Fortune 500)の企業を主要クライアントとし新人研修に貢献したことも注目に値します。
Intermedics Orthopedics/Sulzermedica、Applied Materials、Dell、DuPont、BLOXR、Edwards Life Sciences、Reckitt Benckiser、Glaxo、 Amedica, Lam Research、Intuitive Surgical及びAbbott Spineは、彼が従事した企業の一部です。

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