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ラベリングアートワークに隠されているものとは?【後編】

2019-04-10

 

本記事は連載企画の後編です。前編をご覧になりたい方は、こちらをクリックしてください。

問題 #2 –ベクター形式/ラスター形式テキスト

Unicodeについては、コンピュータ及びソフトウェアアプリケーションにおいて正確にテキストを読むことを可能にするためのグローバルスタンダードとして既に言及しました。 ベクター形式及びラスター形式のテキストとは、自分の目で画面上(またはハードコピー上)のテキストを判読可能とするためのもう2つの方法ですが、コンピューターやソフトウェアでは同じテキストを読み取ることができません。

ラスター形式及びベクター形式のテキストは、実際にはそれぞれ若干異なるものであり、我々の目的においてはどちらも同じ問題にぶつかります。つまり、文字の背後にUnicodeがないことです。

デザインプルーフのテキストからUnicodeを削除するのは、必要なときに身になります。

以下に、デザインプルーフのテキストをラスター形式/ベクター形式にする際に発生する問題を紹介します。

  1. アクセシビリティ –上述の例でも説明しましたが、ドキュメントにライブテキストがない場合は、視覚に障害のあるユーザーは、テキスト読み上げアプリケーションによってドキュメントが読み上げられる機能を利用することはできません。 たとえば、ウェブサイト上でドキュメントをダウンロード可能にする場合は、絶対にアクセシビリティを考慮しなくてはならないのです。
     
  2. フレキシビリティ –ラスター形式/ベクター形式のテキストは通常、ドキュメントの「平坦化(flattening)」と密接に関係し、プリンタへデザインプルーフが送信された後の問題を未然に防ぐものとされています。しかし実際には、デザインプルーフの平坦化は、解決する数よりも多くの問題を引き起こします。印刷ジョブを実行する直前にプリンタの微調整が必要となることもあります。ドキュメントが平坦化されていると、こうした微調整が困難または不可能になる場合があります。

ラスター形式/ベクター形式のテキストの確認

これは、前述の例と同じです。テキストをテキストエディタにコピーするか、テキスト読み上げアプリケーションでテキストを読み込ませてください。有効なテキストは、問題なくテキストエディタにコピーされ、テキスト読み上げアプリケーションで認識されますが、ラスター形式/ベクター形式のテキストは異なります。

問題 #3 –読み上げの順序問題

デザインアプリケーションでは、テキストは常にテキストボックス内にあり、テキストボックスのドラッグや並べ替え、削除や及び追加等によって、デザインが改訂されます。テキストボックスには、それぞれに「読み上げ順序タグ」があり、この読み上げ順序タグは、テキストボックスが作成された順序で作成されています。 そのため、4つのテキストボックスを作成し、それらをページ上で前後に移動させた場合には、オリジナルの順序は損なわれ、読み上げ順序タグは順不同になります。

ここで大きな問題はアクセシビリティです。

ドキュメントを公開する予定の場合には、読み上げ順序タグが示す順序に従って、テキスト読み上げアプリケーションでテキストが読みあげられていくことを理解しておく必要があります。ここでワーストケースシナリオは、Instruction For Use(IFU)におけるインストラクションに狂いが生じることによる何らかの有害な事象となるでしょう。

読み上げ順序問題を確認する方法

テキストをテキストエディタにコピーするか、テキスト読み上げアプリケーションでドキュメントを開きます。読み上げ順序タグが正しい場合、テキストエディタ/テキスト読み上げアプリケーションのテキストは、PDFデザインプルーフに表示されているものと同じになります。問題がある場合には、テキストの順序が一致しません。

読み上げ順序問題を回避する方法

デザイナーが読み上げ順序タグを理解し、自由に編集/リフローするために使用可能なツールを把握しているかを確認してください(オプションは使用しているアプリケーションによって異なります)。
また、アクセシビリティに対する企業のポリシーなどがあったり、一般に公開されている読み上げ順序が文書のアクセシビリティに及ぼす影響を知っておくこともデザイナーにとって重要となります。

問題 #4 –隠しテキスト

隠しテキストは、a)背景と一致するように文字色が変更され、隠れてしまっているテキスト、またはb)イメージまたは別のテキストボックスの背面に配置されているテキストのいずれかです。

これがなぜ生じるのかという明らかな疑問がわきます。

デザイナーには、プロジェクトに対し厳しい、あるいは不可能なターンアラウンドタイムが与えられることがあります。このような場合に、より効率的に業務をこなすことができるよう、自由に使える時間短縮の技を彼らは持っているのです。

テキストを削除して置き換えるよりも、テキストを隠し、その上に新しいテキストを配置する方が簡単な場合があります。例えば、医療機器会社で、MyDevice5000xとMyDevice5000iを所有しているとします。一方のドキュメンテーションが他方のドキュメンテーションのサブセットとなります。この場合、両方のバージョンのテキストをタイトルページに保存しておき、非表示にしたり、必要な方を表示にしたりする方が簡単なのです。

アクセシビリティとミスプリントは、隠しテキストに起因する可能性のある2つの潜在的なダウンストリームの問題となります。

・ アクセシビリティ –これは、もう明らかと言えるでしょう。テキスト読み上げアプリケーションはUnicodeを読み、Unicodeはテキストの色とは無関係であることが分かっています。白い背景上の白いテキストであっても、テキスト読み上げアプリケーションではきちんと読み上げられるのです。また、ベストケースシナリオは、混乱です。ワーストケースシナリオは、IFUに含まれる予定のないテキストが含まれるという有害な事象となります。

・ ミスプリント –前述の例で説明したとおり、印刷ジョブを実行する前にドキュメントの微調整が必要になることがあります。これは用紙の色が白でないジョブの場合に、特に当てはまります。 場合によっては、カラー用紙上で適切に表示されるように、テキスト色微調整する必要となる場合もあります。必要な場合、プリンタから文書内のテキストエリアを選択し、色を編集します。選択されたテキストの一部に隠し文字が含まれている場合、そのテキストの色は背景色と一致しないため、テキストが再表示されます。ここでのベストケースシナリオは予定外の修正サイクル、ワーストケースシナリオは、ミスプリントとなるでしょう。

隠しテキストを確認する方法

おそらく、この方法は推測していただけると思います。コピー/貼り付け方法またはテキストを音声に変換する方法を使用します。どのような隠しテキストでもドキュメント編集プログラムでは表示され、テキスト読み上げアプリケーションで読み上げられまれます。

隠しテキスト問題を回避する方法

時間短縮の技を使用した際に、後に生じる影響をデザイナー自身に理解してもらうことが1つの方法です。
そして、デザインプロジェクトに対して不合理なターンアラウンドタイムをデザイナーに課した場合に、どんなことが生じる可能性があるかについて、マネージャーに理解してもらうことがもう1つのやり方となります。

Lisa Weeks, MasterControl Inc., Marketing Communications 著者のご紹介
Dan Vuksanovich, MM, MBA Dan Vuksanovich, MM, MBAは、約20年にわたり、テクノロジー関連のビジネス上の課題解決に取り組んできました。大学生及び大学院生時代は、クラッシックギターのパフォーマンスを研究。その後、情報技術へとキャリアパスを転向。ITコンサルタント及びビジネスオーナーとして、クライアントの生産性向上とリスク低減を徹底して追求してきました。常に新しいことへのチャレンジを追い求め、2010年にMBAを取得後ソフトウェアのマーケティング及びセールスの世界に足を踏み入れました。テクノロジー、マーケティング及びセールスが一体化したバックグラウンドを有することにより、Vuksanovichはビジネスとテクノロジーの両言語で思考することができることにおいて、他者とは一線を画しているのです。
彼は現在、Schlafender HaseのRegional Sales Managerとして北アメリカを担当し、ライフサイエンス業界の規制、ラベリング、グラフィックデザイン及びテクニカルライティング/エディティンググループと協働し、生産性及びリスクマネジメントの課題解決に取り組んでいます。

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