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医薬品開発について知らないこと ~それを自覚することの重要性~【後編】|ニュース&コラム|品質マネジメントシステム(QMS)管理ソフトウェアならマスターコントロール

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医薬品開発について知らないこと ~それを自覚することの重要性~【後編】

2019-06-12

本記事は連載企画の後編です。前編をご覧になりたい方は、こちらをクリックしてください。 
 
サポートを得て、初期段階での対処が必要です。FDAにも投げ掛けてみてください。何をするべきかについて、即座に答えてくれることはあまりありませんが、適正か否かについては答えてくれます。どういう構想かをFDAに伝え、当局の同意を得られるかと尋ねてみてください。得られるサポートの大きさに、きっと驚かれることと思います。FDAとどのように話をすべきかわからない場合には、代行してくれるコンサルタントを見つけてください。

また、目的は医薬品の製造であることを忘れてはなりません。研究室で生産され、初期毒性試験に使用される2、3ミリリットルの新規化合物は通常、非常に安価ですが、それだけでは非臨床試験及び臨床試験を完了することはできません。より多くの量を生産するには、より大規模なオペレーションが必要となりますが、スケールアップの過程ですべてがうまくいくわけではありません。しかし、コストだけは常にスケールアップしていきます。

製造受託機関(CMO)の選択は、非常に重要なプロセスなため、慎重に行ってください。選択を誤れば、スタートアップ企業はつぶれてしまう可能性もあります。世の中には何百という数のCMOが存在しますので、製品に適切なCMOを見つけることは、困難となる場合もあります。CMOを選択する際は、以下の様に確認すべき事項があります。

  • 事業を開始してから何年ぐらいか、また財政的に安定しているか? 
  • 過去にどのようなプロジェクトの完了経験があるか?対象製品と同様のマテリアルの取り扱い経験はあるか? 
  • 能力、人員及び設備は対象医薬品の製造に適しているか? 
  • 規制当局対応経験はあるか?ある場合、どこの当局か?
  • 規制当局の査察に関する記録は適切か? 
  • 現在、既存品の製造を行っているか?


確認すべき事項はまだまだありますが、CMOの選択プロセスだけに限った話ではありません。生物学的製剤というものは特異なものであるため、下すべき判断の数及び性質については、言葉では表現できないところがあります。すべての質問に対する回答や、詳細な説明を予測できるわけではないため、開発計画と規制戦略に関する事前の計画は、エキスパートチームでの対応が必要となります。 

費用と時間を節約するべきではありますが、新薬開発計画に関する重要な選択には、必要なサポートを得るべきです。また、早期に得ることが肝心となります。上流部門の開発コンサルタントにかける数千ドルの節約をすることで、ミスによる損害が桁違いになり、上市までの大幅な遅れとなることもよくあります。

経験の浅い同僚の助言を頼りにしてしまったり、自力ですべてを解決をしようとすること、それが最大の失敗の原因です。

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References

1)  Emanual EJ."The Solution to Drug Prices". New York Times
2) Mestre-Ferrandiz J, Sussex J, Towse A; Office of Health Economics.  The R&D Cost of a New Medicine.  
http://www.ohe.org/object/display.cfm?serv=2&id=124#124.  Published December 2012. 
3) Manjunath Hegde, Interdisciplinary Health Sciences Researcher, Investigator at Glaxo-Smith-Kline
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著者のご紹介
Arvilla Trag, RAC, Consultant, BioProcess Technology
ニューヨーク州アルバニーのセントローズ大学を卒業後、生物学及び化学の学士号を取得。NYSDOHのDepartment of Neurotoxicologyのラボラトリテクニシャンとして6年間努め、哺乳動物組織培養、初代組織培養、IEF及び2D-SDS-PAGEゲルの製造に従事。ワクチン研究開発施設であるVirogeneticsの規制問題及び品質保証マネージャーを務め、そこでFDA CBERとCVM、及びUSDA APHISへのすべての提出物の書き込み、SOPとアーカイブの維持、及び現地規制とのインターフェースを担当。Midwest Consulting Services(MCS)の社長兼主席コンサルタントとして、数十件のIND、及びBLAのModule 3 及び2.3の作成に関与し、申請書類の詳細な準備に加えて、契約製造業者及び試験施設に対するcGMPコンプライアンス監査の実施経験は250件を超え、M&Aのデューデリジェス監査の実施、品質マニュアルの作成、品質システムのギャップ分析を経験。現在は、RAC、BioProcess Technology Consultantsのコンサルタント。新薬開発において27年の経験を有する。

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