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理解しにくいリスクベースアプローチ【後編】|ニュース&コラム|品質マネジメントシステム(QMS)管理ソフトウェアならマスターコントロール

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理解しにくいリスクベースアプローチ【後編】

2019-08-13

本記事は連載企画の後編です。前編をご覧になりたい方は、こちらをクリックしてください。 

「Practical Guide」は続けて、規制では「リスクの考慮事項を明確に示していない」が、さらに特定したセクションで、マネジメントレビューの間隔、生産とサービスの管理、不適合品及び是正/予防措置においてもリスクベースアプローチの適用が期待されていることを指摘しています。(ガイダンス・36、37ページ)。

用語の不統一に加え、ISO13485:2016でリスクについていかに様々な用語を用いているかに気付くと、さらに理解が難しくなります。セクション8.5.2(是正措置)及び8.5.3(予防措置)を参照してみてください。これらのセクションには、「リスクベースアプローチ」だけでなく、「リスク」という言葉も含まれていません。 
しかし、「遭遇した不適合の影響に比例する」という重要なフレーズを使用しています。 この表現は、規格全体を通じて複数回使用されています。これを、リスクベースアプローチと互換して理解してよいものでしょうか。「Practical Guide」の37ページから読み解くと、是正/予防措置は、リスクベースアプローチと明記はされていないのですが、リスクに関する考慮が期待されるサブシステムとみられるものであることから、「影響に比例する」がリスクベースアプローチと互換性あると推測できます。
  
「Practical Guide」では、リスクベースアプローチがどこに適用されるかを説明していますが、不明瞭であると感じます。リスクベースアプローチの概念が既に定義され、業界ではよく理解されているかのように議論されていますが、実際はそうではありません。

まとめ:

  • 適切ではないとみなされるすべての要求事項またはQMS要素に対し、その理由を書面で明らかにすること。正当とする理由を書面にて提示することが、規格または「Practical Guide」の要求事項にない場合にも、正当性の根拠を文書化しておくと、特定要件の「妥当性」に関する監査員との議論を回避できる可能性があります。
  • 「影響に見合ったものとすること」をリスクベースアプローチの適用と同義であると解釈すること。
  • すべてのQMS要素に「リスクベースアプローチ」または正当化の理由づけを適用すること。

上記は、リスクベースアプローチに関するあいまいな情報を読んだ後、あくまで私自身が得た結論です。規格やガイドが示す要求事項を意味するものではなく、実装に関する私自身の考えを反映したものだということをご理解ください。

著者のご紹介
Michelle Lott
Principal and Founder, Lean RAQA Systems
約20年のヘルスケア用品業界における経験を有し、複雑な規制課題にユニークかつシンプルなソリューションを提供し業界での地位を確立。新興企業を対象とする薬事申請及び品質管理システムの確立を専門とし、より規模の大きい企業には、再プログラムしている改善サービス及び品質文化の再プログラミングを提供しています。Make Quality Make Senseの使命をもって、規制および品質システムソリューションを事業とするLean RAQA Systems、LLCを設立。また、過去には国際規格及び品質管理の経営陣も務め、現在は、業界の代表者としてFDAのDevice Good Manufacturing Practices(DGMP)諮問委員会に在籍し、主要トピックについてFDAにストラテジー及びガイダンスの提供を行っています。 

本投稿は、英語の文献を元に翻訳または抄訳及び校正を行っており、本サイトに掲載されている全ての情報や画像の著作権は、当社(マスターコントロール株式会社)に帰属します(他社提供のクレジット表記入り画像等を除く)。コンテンツの再発行及び再配布は、個人利用の場合を除き、当社より許可を得た場合のみ可能です。また、本ブログを含む当社のWebコンテンツを利用することで発生する損害やトラブルについて、当社は一切の責任を負いません。

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