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GCPとIP-GMP【後編】|ニュース&コラム|品質マネジメントシステム(QMS)管理ソフトウェアならマスターコントロール

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GCPとIP-GMP【後編】

2019-12-02

本記事は連載企画の後編です。前編をご覧になりたい方は、こちらをクリックしてください。

安心で安全な臨床試験のポイント:担当医師と治験薬製造に関わるタイムリーな情報共有

安定性試験の合否

製薬会社による医薬品の「回収」は、患者さんや医療機関、流通業者など、多くの人々や組織に影響を与えます。この回収手続きはGMP対象であり、21 CFR Part 211に詳しく説明されています。しかし、医薬品が市販薬として一般社会に流通する前に、それに類似した手続きが臨床試験の担当者に求められることがあります。

製薬会社は、臨床試験の開始前に数カ月間に及ぶ安定性試験を実施しています。しかし、安定性試験は臨床試験の開始後にも継続される場合があり、その間にさまざまな課題が検知されます。医薬品が変色したり、破損したりすることもありますし、カプセルにひびが入り薬剤が漏れるといった状況も起こり得るのです。湿潤性の場合、微生物が発生することもあります。容器の密封性が問題となり、製品に汚染物質が混入した結果、不純物が取り込まれたり、特定の物質が抽出されてしまったりと、薬剤の効力を減弱させてしまう可能性もあります。こうした問題が認められた場合、その治験薬は医療機関から回収されることとなります。

臨床試験の担当者が区分保管や回収の手続きを十分に把握することは難しい為、製薬会社側から必要となる作業について、臨床試験に関わる担当者に詳しく指示を出すことがあります。しかし、どのような内容なのでしょうか?

  1. 不純物が混入しているため調剤不可能な場合、良品と混同されないように、隔離された安全な場所に移動させる必要があります。一定期間そこに保管するか、治験依頼者へ返送が必要となる場合もあります。
  2. 施設での治験薬使用記録手続きが欠かせないものとなることは、間違いないでしょう。適格に欠陥製品のリコールをするためには、 受け取り使用したIP及び手元に残るIPの量を細かく追跡出来るか否かにかかっています。
  3. 不良品を所有する被験者に連絡し、使用を中止するよう促し、返品方法を説明します。(これは同様にプラセボ対象群の被験者に関しても同様で、盲検は解除されます。)電話連絡のみだけでなく、追跡不能例に係る手続き(書留郵便物を発送など)を実施する必要があるかもしれません。リモートバーチャルトライアルでは、通常被験者にIPを送付して実施されるため、追跡と不良品の検索回収を考慮に入れて設計される必要があります。
  4. 一部の被験者が不良品をすでに使用してしまったことが発覚した場合に何を実行するべきか?これだけは、事前にSOPを作成することはできません。IPの性質や生じる問題、患者の症状のレベル、プロトコール、患者の施設までの距離など、すべてに依存するものです。おそらく、対象の被験者に関連した有害事象(以下:AE)を探すことで十分ですが、より危機的な状況では、身体検査あるいは特殊な試験が被験者に求められる可能性もあります。場合によっては、汚染されたIPの使用に関連する研究データを同定し、有効性分析から除外する必要があります。
  5. 回収製品及びリコールにまつわる活動は、必ず記録します。治験審査委員会(IRB)や業務監査機関は、対象IPに関連するすべての証拠書面を求めてきます。適正な証拠資料を準備する目的で、治験依頼者がCRAの派遣を検討することもあります。


ラベルの変更
安定性試験の合否判定のみが必ずしも、臨床スタッフの行動を誘発するわけでありません。例えば、ラベルの修正を必要とする条件に薬剤師が気付いた場合、治験実施施設にある既存製品のすべてのラベルを交換する必要があります。これらの状況では、治験依頼者がCRAを派遣しラベル交換する場合や、代わりに個々の施設スタッフに代行を交渉する場合があります。

孤立しているGxPはありません…
GMP従事者はバイオ医薬品を製造、包装、ラベルを担当します。GCP従事者は、その同一製品に対し臨床試験を実施します。役割は異なりますが、個別に機能しているわけではありません。剤形変更、安定性試験やラベルの張り替えに関する要求事項は、GMP従事者によって行われる活動がGCP関係者に影響を及ぼす3つの例を示しています。

著者のご紹介
Laurie Meehan地元大学で数学とコンピューターサイエンスの教師を経て、大手データ通信研究開発企業で勤務。その後、2008年にPolaris社に入社。現在は、Polaris Compliance Consultants, Incのソーシャルメディア・マネージャーである。企業のブログやeNewsletterの執筆、企業ウェブサイト、ソーシャルメディア・アカウント及び社内トレーニングプラットフォームの管理に従事している。

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