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効果的な医療機器向けグローバル規制戦略の構築【前編】 |ニュース&コラム|品質マネジメントシステム(QMS)管理ソフトウェアならマスターコントロール

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効果的な医療機器向けグローバル規制戦略の構築【前編】

2020-01-22

グローバル市場への進出は、多くの医療機器メーカーの重要なプロジェクトです。技術が急速に進化するにつれて、製造販売承認取得は極めて重要なものとなり、新規性や新機能を持つ医療機器の場合には特に重要な事項となります。開発やマーケティングの資本を獲得するには、多くの場合、強力かつ細部までしっかりとした規制戦略が必要となります。

迷路のように各国で異なる要求事項に迷い込むと、耐えがたくなることもあります。新しい医療技術に対応するため、そして、グローバル市場で生じている規制上の諸問題への対策として、多くの市場で規制要求事項を急速に拡大しています。規制当局としても、市民に安全かつ効果的な医療機器が提供されることを確実とする為、医療機器参入の要求事項を慎重に検討する必要性が高まっています。

こうした要因により、また、メーカー間における競争の激化に対応するためにも、当局からの認可取得を検討することが極めて重要になります。多くの場合、主要マーケットで既に獲得しているクリアランスを活用し、他のマーケットにおけるクリアランスを獲得できる場合があります。例えば、米国食品医薬品局(FDA)への承認申請を準備することで、欧州における新しい医療機器規制 (MDR)へのコンプライアンスで義務化される技術文書に必要な多くのマテリアルが揃います。ISO 134585:2016に対する品質システム認証の取得は、カナダやオーストラリアなどの他の国における認可の基準でもあり、また医療機器単一調査プログラム(MDSAP) への参加基準にもなります。

グローバルな医療機器市場

SelectUSAによると、国際貿易局と共同で作成されたレポートでは、米国は世界最大の医療機器市場であり、市場規模は約1,560億ドル、世界の医療機器市場の約40%を占めています。米国商務省によると、主要製品カテゴリーにおける米国の2017年の医療機器輸出は、既に410億ドルを超えていました。世界の医療機器市場は、今後数年間で5%の年間成長率が見込まれており、2020年までに市場全体が約4400億ドルに達すると予想されています。米国が現在、この先頭を切っている状態ですが、他の市場、特に新興市場では、医療へのアクセスが拡大するにつれて、成長すると予想されています。

グローバルな医療機器市場の拡大は、間違いなく継続的な規制の複雑化を招くでしょう。実際、ここ数年で既にそのエビデンスは確認されている状況です。様々な規制当局から規制・規格のアップデートや、追加のガイダンス文書が発行されています。この状況の明確な例としては、MDR及び欧州体外診断医療機器規則(IVDR)があります。現在、多くの企業がギャップ評価を開始し、これらの規制の広大な要求事項への準拠の対応を急いでいる状況です。スキームは既存の指令よりもはるかに厳格であり、第三者認証機関の責任、ならびに製造業者、ディストリビューター、そして、欧州代理人を重視する傾向を強めています。これらのスキームの強化に伴い、マーケットアクセスに関する要求事項がISO及びCEマーキングをベースとしているその他の諸国でも、これに従うことが予想されています。

規制戦略の策定
 
医療機器メーカーが参入する市場及び参入の順序を効果的に計画するうえで、上記の要因がメーカーの負担となっています。医療機器業界の大多数が中小規模の企業で構成されているため、コストとリードタイムへの影響は重大な問題となり得るのです。こうした中小規模の企業では、適切な市場調査を実施したり、複雑な規制を読み解くための自社の専門知識が欠いていることが多くあります。

企業は、参入を希望する市場に合わせて、次のような要素を効果的な戦略に数多く取り込むことが必要だと考えます。

  • 期待する市場領域におけるコスト/ ROIの判断
  • 市場の需要に関する理解
  • 現在の競争状況
  • 流通方法
  • 保険償還戦略と方針
  • 知的財産保護を含む法的問題
  • プライマリーマーケットで得たクリアランスと承認を拡大市場に活用する能力 
  • 財政的、専門的及び技術的なリソース


したがって、戦略の計画では、関心のあるすべての市場、それぞれの規制要求事項、及び各市場に関する上記要因を特定しておく必要があるのです。

本記事は連載企画の前編です。後編をご覧になりたい方は、こちらをクリックしてください。​

著者のご紹介
Linda Chatwin
Regulatory Affairs Professional Society(RAPS)、AdvaMed、世界中のさまざまな業界団体、及び多数のFDA公開セミナーを含む多数のフォーラムで講演を実施。米国の弁護士でもあり、Regulatory Affairs Certification(RAC)を取得している。
米国FDA 510(k)、21 CFR Part 11、相互運用性及びサイバーセキュリティ問題、QSR、MDR、IVDR、リスク管理、RoHS、及び安全規格に関するトレーニング、プロトコールの作成、IRB承認の取得、医薬品開発向け臨床試験の監督を専門分野としている。数多くのFDA査察の対応及びF交渉の経験も有し、現在は、UDIプロセスの導入、申請、規制環境整備、世界各国の規制要求事項ならびに品質システムの開発と改善に関する充実したトレーニング等、規制上の問題や課題についてクライアントのサポートに尽力しており、世界中の医療機器に対する要求事項の変化に現在もなお携わっている。

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