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効果的な医療機器向けグローバル規制戦略の構築【後編】 |ニュース&コラム|品質マネジメントシステム(QMS)管理ソフトウェアならマスターコントロール

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効果的な医療機器向けグローバル規制戦略の構築【後編】

2020-02-12

本記事は連載企画の後編です。前編をご覧になりたい方は、こちらをクリックしてください。

米国市場でクリアランスを獲得することの潜在的メリット

前述のように、米国は医療機器にとって最大の市場です。市販前承認(PMA)、510(k)クリアランス、またはDeNovo分類の指定を受けた機器は、その他の諸外国、特に新興国において、規制当局からよりスピーディーに承認が得られる可能性があります。FDAは多くの医療機器の安全性と有効性の決定をサポートする為の様々な国際規格を承認している為、FDAの承認と、それに求められる文書は他の管轄区域で必要なテクニカルファイルのベースとなるのです。

米国でクリアランスを取得するもう1つの利点は、クリアランスは一度取得すると更新が不要であることです。他の管轄区域とは異なり、510(k)クリアランスの更新が必要となる大幅な変更が行われていない限り、規格の更新時に、企業に対し試験要求事項及び文書記録の更新をFDAが要求することはありません。

ヨーロッパでCEマーキングを取得することの潜在的メリット

ヨーロッパは現在、医療機器市場において2番目に大きな経済的チャンスを生み出す場となっています。CEマーク制度では、企業は1つのCEマーキングを得ることでヨーロッパ諸国での販売が許可されます。ただし、考慮すべき点がいくつかあります。Brexit(イギリスのEU離脱)のもと、承認に関する継続中の要求事項に関しては不確実性が残ります。また、新しいMDR及びIVDRへのコンプライアンスの影響についても検討する必要があります。製造業者、ディストリビュータ、欧州代理人、第三者認証機関、所轄官庁に関する要求事項を含む、追加された多くの要求事項への準拠に取り組んでいる企業があります。これらの問題に加えて、規格が改訂や更新された際には、企業は、新たに市場に参入を予定している製品だけでなく、市場に出ているすべての製品に対し、最新版における要求事項を満たさなければなりません。

FDA市場参入のために準備された文書と同様に、CEマークで要求される技術文書は、その他の諸国の規制スキームの要求事項の大部分を占めています。

米国外でのマーケットアクセスの活用

メーカーが自社の製品に対し、米国またはEUのクリアランスを取得している場合には、適用される法律または規制により、審査及び登録手続きの簡略化を採用している国及び管轄区域への参入が検討しやすくなります。 企業は、製品の市場参入時の課題に対し、市場参入計画を立てる必要があります。また、規制戦略では、各管轄区域で要求される文書及び試験を確認しておく必要があります。こうすることで、企業は、最も効率的な計画をたてることができるからです。

結論

医療機器が世界的に認められるためには、さまざまなスキームや状況での規制当局の承認が必要となります。まずは主要なターゲット市場に焦点を絞ること、次に製品展開を目指す市場にドキュメントを活用することが重要となります。これには、市場における規制要求事項やデバイス承認プロセスの詳細な理解、及び活動、要求事項、責任を網羅する適切に構築された戦略が必要となります。医療機器メーカーが、より効率的にグローバル市場に参入し、自社の製品を世界中の人々に届けようとするならば、効果的な規制戦略は不可欠となります。以下にポイントを示します。

早期に市場投入戦略を策定すること。 製品開発プロセスの早い段階で詳細な戦略を策定することで、成功への道をたどりながらも、最高のROIを提供するオプションを探すことが可能となります。
規制要求事項には共通点がありますが、そこに存在する違いを研究することで、製造業者はより効果的な方法でターゲットとする地域で市場参入を果たすことができるのです。
文書管理システムを利用し、収集される多数の品目を管理し、規制当局からの問い合わせに対するタイムリーな対応を促進します。
クリアランスの取得に対する経験豊富な人材を採用することで、戦略の構築及び実施に大きく投資することができます。

著者のご紹介
Linda Chatwin
Regulatory Affairs Professional Society(RAPS)、AdvaMed、世界中のさまざまな業界団体、及び多数のFDA公開セミナーを含む多数のフォーラムで講演を実施。米国の弁護士でもあり、Regulatory Affairs Certification(RAC)を取得している。
米国FDA 510(k)、21 CFR Part 11、相互運用性及びサイバーセキュリティ問題、QSR、MDR、IVDR、リスク管理、RoHS、及び安全規格に関するトレーニング、プロトコールの作成、IRB承認の取得、医薬品開発向け臨床試験の監督を専門分野としている。数多くのFDA査察の対応及びF交渉の経験も有し、現在は、UDIプロセスの導入、申請、規制環境整備、世界各国の規制要求事項ならびに品質システムの開発と改善に関する充実したトレーニング等、規制上の問題や課題についてクライアントのサポートに尽力しており、世界中の医療機器に対する要求事項の変化に現在もなお携わっている。

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