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グローバルサプライチェーンへの影響 ~コロナウイルスやブレグジット、自然災害など~【Part 2】|ニュース&コラム|品質マネジメントシステム(QMS)管理ソフトウェアならマスターコントロール

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グローバルサプライチェーンへの影響 ~コロナウイルスやブレグジット、自然災害など~【Part 2】

2020-05-15

本記事は連載企画の第2話です。第1話をご覧になりたい方は、こちらをクリックしてください。

データインテグリティとサプライチェーン:評価できなければ軽減もできない 

 市場の急速なグローバル化は、医薬品の供給能力に関わる様々なリスクも露呈してきています。これには、各国の法規制に対する対応からGDPに関わる医薬品流通時における課題(盗難など)、ITに関わるセキュリティーリスク、意図的なデータ改ざんなど、様々なケースが課題として発生しており、企業側もリスクとして認識する必要があります。このようなリスクへの対応として、各国法規制の標準化や情報の共有など、一定のリスク軽減につながる対応を行政も進めています。

しかし、ここ最近の出来事は、一部の国に存在していた脆弱性への情報不足や、サプライチェーンにおける冗長性(代替案が無い状態)の欠如などが想定外のリスクとして認識されてきており、状況のさらなる悪化に繋がっています。FDA(米国食品医薬品局)は、今回のコロナウイルス(COVID-19)の発生により、米国内に流通している主要な医療製品の供給不足に陥ると発表しており、実際に一部の製品では深刻な供給不足が現在、発生しています。また、米国の薬局方であるU.S. PharmacopeiaのCEO、Ron Piervincenzi氏も、抗生物質を構成する原薬の約85%が中国製であり、当該分野のリスクの高さに警鐘を鳴らしています。

さらに、現在の法律では、製薬会社は製品の供給不足を認識してから5日以内に当局への報告が義務付けられている一方、医療機器分野に同様の義務が存在していません。また、承認プロセスにおいても、有効成分が特定の国だけで生産されているといった状況をFDAが認識できるようなデータの提出義務もありません。その為、特定の地域または国で問題が発生した際、医薬品の供給不足などの問題を予測できるようなデータは、FDAも持ち合わせておりません。

また、現在発生しているサプライチェーンの混乱から、個々の企業のサプライチェーンにおけるリスク管理も機能していないという課題にも直面しています。つまり、行政側は必要なデータを保有しておらず、企業側はデータは所有しているかもしれないが、そのデータを活用したリスク分析や評価が機能していないという状況が発生しているのです。
 

本記事は連載企画の第2話です。次回は数週間以内に公開いたしますので、お楽しみに!

著者のご紹介
Gina Guido-Redden 米国内及び海外における品質保障や品質管理、薬事もスペシャリストとして25年以上、活躍しており、品質システムの構築や法規制対応、新規製造施設の追加など、様々な領域を担当しています。また、医薬品やバイオ、医療機器メーカーにコンサルティングサービスを提供するCoda Corp USA社の共同創設者でもあり、様々なセミナーやトレーニングでの講演、業界雑誌への執筆なども行っています。

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