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グローバルサプライチェーンへの影響 ~コロナウイルスやブレグジット、自然災害など~【Part 1】|ニュース&コラム|品質マネジメントシステム(QMS)管理ソフトウェアならマスターコントロール

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グローバルサプライチェーンへの影響 ~コロナウイルスやブレグジット、自然災害など~【Part 1】

2020-04-03

2017年、大型台風のハリケーン・マリアがドミニカ共和国やプエルトリコを襲いました。このハリケーンは、プエルトリコの送電網に甚大な被害をもたらし、米国に生理食塩水バッグを供給していた工場にも被害が発生、1年以上もの間、同製品の深刻な供給不足を引き起こしました。また、2020年に合意が形成されたイギリスの欧州連合からの離脱「ブレグジット」を見据えた米国とイギリスでの協議では、国を超えたサプライチェーンへの影響が議題として上がりました。さらに、現在世界的な感染で猛威をふるっているコロナウイルスは、中国国内の医薬品製造拠点に重大な影響を与え、製造拠点が中国に集中しているケースなどでは、その生産戦略における重大なリスクが顕在化してきています。

自然災害や政治的リスク、今回のような世界的な感染症は、医薬品のサプライチェーンに甚大な影響を与えます。そして、その供給に問題が発生するということは、医療現場に深刻な問題をもたらすことに繋がります。また、グローバル化が発展した現代では、このような問題の発生が世界的な医薬品不足に繋がる危険性もあります。

一方で、感染症や自然災害などの脅威が発生した際、それらの脅威から世界を救う役割を担っているのも医薬品であり、安定した供給体制は、特定の地域や国に限らず、世界中から期待されています。また、医薬品の製造は民間企業が担当している一方、その管理は行政によって行われており、これらの危機的な状況が発生した際、グローバルに効果的な対応を実現するには、行政と民間における情報共有などの連携も重要なファンクションの一つであると考えられています。

上記のような被害を受ける可能性があるにしても、その状況で苦しんでいる人々を救うことができるのも医薬品であるという社会的責任も考慮しながら、医薬品のサプライチェーンは熟考していく必要があります。

国外生産への依存 
現在、新薬開発を目的とした生物医学および実験医学分野に対する投資は、米国がリードしていますが、その投資額を新薬開発に集中させる為、米国企業では様々なコストカットが行われており、医薬品の製造は特にその影響を受けてきました。人件費はその検討の重要な要素の一つであり、結果として、人件費を抑えることができる地域の製造拠点への移行が行われました。

最も影響を受けたのがAPI(医薬品原薬)で、2019年8月時点のデータでは、原薬の28%が米国内で製造されている一方、72%が海外で製造されています。そして、海外で製造されている原薬の約13%が中国で、この状況は2010年時点と比較すると、ほぼ倍増しており、現在のサプライチェーンを検討する上で、重要なポイントの一つとして認識する必要があります。

本記事は連載企画の第1話です。次回は数週間以内に公開いたしますので、お楽しみに!

著者のご紹介
Gina Guido-Redden 米国内及び海外における品質保障や品質管理、薬事もスペシャリストとして25年以上、活躍しており、品質システムの構築や法規制対応、新規製造施設の追加など、様々な領域を担当しています。また、医薬品やバイオ、医療機器メーカーにコンサルティングサービスを提供するCoda Corp USA社の共同創設者でもあり、様々なセミナーやトレーニングでの講演、業界雑誌への執筆なども行っています。

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