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データインテグリティを弱点にさせないデータドリブン・エコシステム 【前編】|ニュース&コラム|品質マネジメントシステム(QMS)管理ソフトウェアならマスターコントロール

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データインテグリティを弱点にさせないデータドリブン・エコシステム 【前編】

2020-08-28

薬物療法の規制と監視を担当する当局は、世界の市民に対する大きな責務があります。彼らは、製品の安定供給や医学の進歩を脅かすような規制上の負担を製造業者に課すことなく、消費者を中心とする規制を策定し、施行していくことを任務としています。
当局が直面している課題には、目を見張るようなペースで多様性と複雑さを増しているテクノロジーや、国境や風土を横断するサプライチェーンや流通チェーン、そして絶えず進化するグローバル市場等があげられます。 

共通の目的で図る規制調和
規格及び要求事項の調整、言語と方法の整合、共有の査察プログラムの確立がこれらの共通の目的と課題であり、イニシアチブへの参画に費やした数十年のベネフィットは、容易に実感することができるでしょう。しかし、そのような幅広いテクノロジー、文化、そして利害関係に考えを合わせるのは簡単なことではありません。どのトピックにも、ある程度の相違が存在しているものです。  
しかし、当局の努力が実るにつれて、公的機関や民間企業への負担軽減につながり、可能な限り低コストで、医薬品がより早くすべての市場に届くようになります。ただし、有用な品質モデルもたくさん存在しており、多くの場合、ベストプラクティスに合意で達することは困難であり、観点に相違があるとしても、業界では驚くことではありません。

グローバル協定 – データインテグリティ問題
結果として生じるイニシアチブは、調整ではなく改善に向けられていて、ガイダンスについても全会一致の合意に達している場合にのみ、はじめて一つの結論として出すことができます。しかし、グローバルな規制機関が完全なる合意に達していることは非常にまれであることが、業界では注視されています。 

世界中の規制当局は、成果を上げられていない領域について、製造業者と話し合いを続けています。規制当局や市場は、製品や製造プロセスの品質を把握する上でデータインテグリティに依存しており、そのニーズを満たす為、データインテグリティを保護及び保証するシステムが本来であれば確立されています。

米国食品医薬品局(FDA)は、データインテグリティとは 「データの完全性、一貫性、正確性をさすものであり、 完全であり、一貫性のある、正確なデータは、帰属可能で、読みやすく、同時に記録され、オリジナルまたは真正なコピーであり、正確でなければならない」 と言及しています。

整合されたガイダンス文書
FDAは、電子記録と電子署名に関するルールを直接定義するTitle 21の最初の規程を公開することにより、21 CFR Part 211の記録と記録保持に関するプレディケートルールを補足した1997年以降、21 CFR part 11にてデータインテグリティに対する詳細な期待を積極的に定義してきました。ただし、このトピックに関する最初のガイダンス文書がリリースされるまでに10年以上もの時間を費やしています。
FDAが最近発表したデータインテグリティに関するガイダンスに加えて、医薬品査察協定及び医薬品査察共同スキーム(PIC / S)、医薬品医療製品規制庁(MHRA)、欧州医薬品庁(EMA)及び世界保健機関(WHO)からも、正式なガイダンス文書が業界に向けて公布されています。
どのガイダンスもデータの整合性について言及しており、規制当局は改善することを望んでいます。

データは事実を反映する鏡
医薬品及び医療機器の製造業者によって生成されたデータの品質及び整合性は、規制当局、製造業者、及び消費者にとっても重要なものとなります。最新の規制モデルは、最終製品のダイレクトサンプリングに基づくものではありません。品質を示すデータを生成するシステムが堅牢であり、管理されているため、製品の品質は製造業者の主張が正確であると想定し、査察官はそのデータから、データ作成のプロセスについて意見を述べることができます。 こうした仮説により、規制当局が直接製品を測定することはせず、企業側に代表的な方法でサンプリングすることを許可しているのです。
この査察モデルでは、データは鏡である、つまり現実を反映するツールとして取り扱っています。
このタイプの査察モデル、及び査察モデルが提供すると期待されている消費者保護は、この鏡が破損した場合には、どうなるのでしょうか?
近年、世界中の規制当局からのガイダンス発出が急増しているのは、各国で見られる深刻なトレンドに応えるものです。つまり、鏡は壊れていないとしても、明らかに歪んでいることが示されているのです。データの完全性は本来あるべき水準よりも低く、現実を正確に反映するうえで信頼がおけるという認識は、規制当局にはありません。

本記事は連載企画の前編です。後編は数週間以内に公開いたしますので、お楽しみに!

著者のご紹介
Gina Guido-Redden

施設の立ち上げ、規制の順守と改善、品質システムの開発、指導とトレーニング、品質システムの設計、実装と管理の分野に精通している。  
また、品質システムのSME(Subject Matter Expert)でもあり、セミナープレゼンター、業界出版物へのコンテンツ寄稿者としても活躍(Part 11に関するGAMPホワイトペーパー、The Journal of Validation Technology、New Generation Pharmaceuticals、Computer Validation Digest、及びMasterControlのGxP Lifelineを含む)。
25年以上の国内及び国際的な業界での経験を持つ品質及び規制の専門家で、Coda Corp USAの共同設立者兼最高経営責任者であり、医薬品、生物製剤、医療機器会社にコンサルティングサービスを提供している。 

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