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QMSの今後を考える ~2021年はどうなる?~【後編】|ニュース&コラム|品質マネジメントシステム(QMS)管理ソフトウェアならマスターコントロール

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QMSの今後を考える ~2021年はどうなる?~【後編】

2021-01-12

本記事は連載企画の後編です。前編をご覧になりたい方は、こちらをクリックしてください。

リモート監査の継続

2020年以前の監査は、社内監査、サプライヤー監査どちらにおいても、オンサイトでの実施がスタンダードなプロセスとして存在していました。しかし、新型コロナウイルスの影響で施設の訪問や渡航に対する制限がかけられたことにより、多くの企業でリモート監査の実施が開始されました。FDAも、新型コロナウイルス発生からすぐにリモートでの査察を開始し、8月にはコロナ禍におけるオンサイトでの査察に関するガイダンスもリリースしました。また、EUではMDCG(医療機器コーディネーショングループ)がコロナ禍における査察実施に関するガイダンスを発行しました。

「2020年は、監査を実施する側と受ける側の双方がリモート監査に対して大きな成長を遂げることができました。また、多くの企業でリモート監査はオンサイトより効率的であると感じており、今後に関しても、オンサイトでの監査が従来の水準に戻ることはないと感じています。また、リモート監査における手法やテクノロジーの活用も急速に進化を遂げており、業界のベストプラクティスも確立されつつあります。」

Nicolle Cannon氏

更に、従来は考慮すべきであった往復の移動時間が不要になった点や、当然であった終日拘束が、数時間程度を複数の日付に分割出来るようになった点は、スケジュール調整をより柔軟にしたため、リモート監査としての大きな利点の一つとなっています。コスト面でも、渡航費が大きく削減できている為、これらの側面から考慮しても従来の手法に完全に戻ることはないのでは、と思っています。

今後、ロボティクスなどを活用するにより、施設内の移動などが求められる製造施設内の監査などもリモートで可能になることで、リモート監査の適用範囲が更に広がっていくと感じています。

サプライヤー監査の共通化

ライフサイエンス業界のサプライヤーは、査察官や監査担当者の訪問に対して、自社の従業員が頻繁に対応しなくてはいけない点を懸念しています。その対応として、各社を個別に対応するのではなく、監査を専門とする特定の企業が実施した監査結果を、複数の取引先と共有してもらうことで、従来は個別対応が必要であったサプライヤー監査を統合する手法も誕生しています。

「サプライヤー監査の共通化は、従来のサプライヤー監査の在り方を大きく変える手法であると考えています。弊社では、20社の企業からの依頼を代行し、あるサプライヤーに対する監査を実施しました。これにより、当サプライヤーは20社を個別に対応する必要がなくなりました。一方、実施する企業側としても、計画や実行、フォローアップといった作業にかかる工数の大幅な削減に繋げることができました。」

Nicolle Cannon氏

現在、社外との不必要な面会等は多くの企業で制限しており、サプライヤー側としても、似たような監査を個別に対応し続けることが生産性の改善には繋がらない為、来年以降はさらに拡大していくと思います。また、共同で実施する監査の内容を、複数企業の要件を取り入れ拡大していくことにより、より有益な情報が各企業にもたらされているという利点もあります。

まとめ

今回ご紹介した変化の傾向に共通するのは、新しいテクノロジーを活用しているという点です。一部では、強制的であることや、従来の手法から大幅な変更を伴うことへの反発もありますが、従来よりも効果的で効率的になるというメリットがある為、今後もこの傾向は拡大していくと考えています。

 

著者のご紹介
Richard Goeb

カリフォルニア州アラモにて、ライフサイエンス業界をサポートしているCannon Quality Groupの品質分野のコンサルタントしてご活躍されています。同社では、新規参入の企業から大手企業まで、様々な規模の企業をサポートしています。

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