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FDAによるデータの完全性に関する新たなQ&Aの発表

2015-01-13

 
先日、発表されたFDAの新たなQ&Aは、GMPを対象にするものですが、信頼性保証に従事する誰もが活用できる7つの質疑応答から構成されています。
FDAは新たに7つの質疑応答を公表しました。その中で、データの完全性及び電子署名に関して3つの質問が取り上げられています。また、Q&AはGMPを対象に作成されていますが、他の分野でも学べることの多い内容となっています。  
 

・ システムにて作成された電子記録を保持する:紙媒体の印刷物はこれと同等ではない
・ コンピュータシステムのアカウントは共有しない:アクションの属性から個人を特定できるこ
・ 電子署名を使用する:署名者の特定を確実とする方法を文書に記録すること

その他の質疑では、監査報告書の破棄、原材料の判定及び対処、化学物質、試薬、溶液及び溶剤の使用期限の設定、システム適合性試験への実サンプルの使用に関する内容が取り上げられています。
最初の2つの質問に関しては、FDAがここ3年間に発行したWarning Letterでも頻繁に取り上げられている内容です。

この記事はホワイトペーパー「Managing Change Control to Comply with FDA and EU Regulations」に関連しています。詳細はフリーコピーをダウンロードしてください。

データの完全性及び電子署名に関する3つの質問をさらに掘り下げていきましょう。

ただその前に、GCPについて簡単に触れたいと思います。残念なことに、米国規則ではGCPに対しては、GLPまたはGMPほど白黒はっきりとした区別がありません。生データの定義さえも明確にされていない状態です。手短に言えば、GCPとは「販売承認に関する法令基準を満たすことができるデータ」を提供し、治験責任医師に対し「十分かつ正確な病歴」の維持を要求するものであります。新薬の製造及び販売を可能にする意思決定を裏付ける目的でヒト対象者から得た信頼性の高い試験施設データは、非臨床及び製造の試験施設データと同じデータの完全性という特性を有するべきであるということにご同意いただけると思います。

【試験機器データ】

最初のデータ完全性に関する質疑では、Part 11及び関連規則要件をどのように「コンピュータ化されたラボラトリーシステムにより作成された電子記録及び医薬品の製造及び試験に使用され印刷されたクロマトグラムによって作成される電子記録に適用する」のかについて取り上げられています。

FDAは、印刷された記録を必ずしも電子記録の「本当のコピー」や「正確かつ完全な」コピーとはみなさないとしています。電子記録は、「インジェクションの順序、計測器法、インテグレーションの方法、または監査証跡」など「クロマトグラムを作成するために使用した」情報または有効性の確立に使用される情報を含みます。従って、「コンピュータ化されたラボラトリーシステムにより作成された電子記録は、これらの要件に基づき維持されなければなりません。」

GLP試験に関しては、Part 58においてすべての生データの保持が要求されており、生データ及び正確なコピーの定義を規定しています。しかしながら、GLP及びGCPの試験施設で使用される大部分の計器に関しては、FDAの回答で記述される同じ理由から、印刷された記録は電子記録の「正確なコピー」とはならないのです。

では、我々は何をすべきなのでしょうか? GLP及びGCPで使用される計測システムによって作成される電子記録を維持します。紙媒体の印刷物はこれと同等とはみなされません。

【共有ログインアカウント】

第2のデータ完全性に関する質問は、「なぜ、FDAはコンピュータシステムへの共有ログインアカウントの使用を問題にするのか?」について取り上げています。

本件に関するFDAの回答は、「ログイン認証情報が共有され、ログインを通して特定の個人の識別が不可能な場合には、CGMP要件を満たしていないと見なします」というものでした。

Part 58では、ユーザーを「データ入力時に識別」すること及びデータの変更時の監査証跡が求められています。

では、我々は何をしたらよいのでしょう? それはコンピュータシステムのアカウントを共有しないことです。つまり個々のアクションから個人を特定することが可能でなければなりません。

【電子署名】

最後に、「標準製造指図及び管理記録における電子署名は手書き署名の代わりに使用することができますか?」という質問です。

それに対するFDAの回答は「Yes」であり、「記録に対し電子的な署名を行った特定人物の識別を確実にするために使用した管理方法を文書化すること」を企業に推奨しています。この質問では、FDAの査察官がいったい何を見ているかということを改めて考えさせられました。

我々は、何をすべきなのでしょうか? それは進んで電子署名を使用することです。そして署名者を識別する方法を記録しておくことです。
 
Jamie Colgin著。統合コンピュータシステム・コンプライアンス監査に精通。他のCSVコンサルタントや監査員とは異なり、彼女の包括的なアプローチは、リスク及び問題の所在を明らかにすることにより、GLP及びGCP規制要件にリンクさせ、社内のエグゼクティブチームまたはスポンサーの視覚的な解釈を促しコミュニケーションの向上を図ることを特徴とします。御社の有望なスタッフに向けた監査、模擬査察、改善または職場内訓練に関する支援が必要な場合には、是非お問合せください。
 
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