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欧州体外診断用医療機器規則(IVDR)移行における課題|ニュース&コラム|品質マネジメントシステム(QMS)管理ソフトウェアならマスターコントロール

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欧州体外診断用医療機器規則(IVDR)移行における課題

2021-03-22

欧州体外診断用医療機器規則(IVDR) の適用開始日である2022年5月26日が近づいてきており、EU市場で体外診断用(IVD)医療機器を新規開発、または既に展開している企業にとっての新たな課題となっています。

機器のクラス分類

既存のIVDD(体外診断用医療機器規制)からIVDRへの大きな変更点の一つは、クラス分類が一覧形式からルール形式へ変わることです。最もリスクが低いクラスAから高リスクのクラスDが設定され、クラスB-Dについては、ノーティファイドボディー(NB)の関与が必須となります。

この変更により、従来より多くのNBが必要となるため、その業務量が懸念されています。医療機器の総数が現在のMDDからIVDR下では20パーセント増加することが予想されている一方、本項執筆時点では、ノーティファイドボディーはまだ4組織しかありません。

スケジュールの遅延

IVDRへの包括的な対応、導入を実現するためには、積極的な戦略的計画と効果的なリソース管理が重要です。新規及び既存のIVD医療機器を市場展開する際、NBによる審査遅延等の直接的、間接的な影響はスケジュール上のボトルネックとなる為、配慮して準備する必要があります。その為、この規則に基づいた新しい環境における潜在的な課題を軽減できる対応計画の策定が医療機器メーカーには必要です。

下記は、IVDRへの変更で考慮すべきその他のポイントです。

  • 効果的な品質マネジメントシステム(QMS)の構築及び運用
  • 臨床評価要件の厳格化
  • 市販後のモニタリングやレポートに関する新しい要件
  • サプライヤー監査や委託先管理状況に対する監視をNBが担当するなど、サプライチェーンの監視及びデバイスに対するトレーサビリティの強化

 

タイミング

IVDDからIVDRへの移行には膨大な時間がかかり、実際に多くの企業では、まだ対応作業をおこなっているでしょう。

その為、タイミングが重要であり、企業には次のことを完了することが求められます。

  • 現在のNBがIVDR後も対応可能であり、かつ適切かを評価
  • 既存の医療機器に対する薬事戦略の策定
  • IVDD認証の有効期限を確認し、対応が必要となる製品等の優先度を設定
  • 新しいIVDRに基づいたクラス分類の適用


期日が徐々に迫っているため、対応をまだ開始していない場合、企業規模を問わず即座に対応を開始する必要があります。

IVDRにタイムリーに対応するには、策定した対応計画に従って、対象分野の担当者が適切に作業し、必要となる成果物を用意していく必要があります。この成果物には、既存のQMSや技術文書の大幅な改訂、要件を確認し必要に応じた臨床評価の見直しなどが含まれます。

分野に適したエキスパートで構成されたチーム

対象となる医療機器の目的やリスクからクラス分類の決定や、IVDRに必要な他の技術文書の作成等を行う対応チームがIVDRへの対応には必要です。この計画や導入を熟知した専任のエキスパートで構成することができれば、企業はより的確にこの対応を実現することができます。

まとめ

IVD医療機器を、EU加盟国に新規または既存の医療機器として展開している企業は、医療機器が該当するクラス分類を特定し、限られたNBの現状から想定される遅延等を考慮しつつ、全体のプロセスを計画していく必要があります。適切な担当者で対応チームを構成し、この変革を乗り越えていきましょう!
 

著者のご紹介
Lisa Michels

Regulatory Compliance Associates社の規制部門の責任者であるLisa Michels氏は、企業役員及び弁護士であり、18年以上、厳格な法規制が求められる業界の制度化等に関わっています。グローバルな薬事戦略や申請、FDAのForm 483及びWarning Letterに対する対応、医薬品及び医療機器向けQMSの導入及び強化の領域等を専門とし、長年の経験を有しています。また、品質システムの修正や改善に対する計画の策定及び実行など、FDAに対する初期及び継続対応戦略をリードし、品質や薬事分野において第三者の立場で様々な企業をサポートしています。

 

Seyed Khorashasi
Regulatory Compliance Associates社の医療機器分野のVP兼CTOのSeyed Khorashasi氏は、安全性が求められる医療機器のR&Dの責任者として、25年以上、ご活躍されています。Khorashasi氏は、コビディアン社(メドトロニック社)やバクスター社、ベックマンコールター社にて、製品開発や品質システム、薬事等の経験を有しており、エンジニアリングや事業戦略も専門としています。また、FDAやEUの法規制、医療機器向けのソフトウェア及びハードウェアに関しても専門知識を有しています。

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