MENU

製薬業界におけるインフラのアジリティーを向上させる3つの実践的な方法|ニュース&コラム|品質マネジメントシステム(QMS)管理ソフトウェアならマスターコントロール

ニュース

MASTERCONTROL NEWS

コラムNEW

製薬業界におけるインフラのアジリティーを向上させる3つの実践的な方法

2021-04-13

新型コロナウイルスのパンデミックは、製薬会社やバイオテクノロジー企業に、考慮すべき(そして時に苦しい)教訓を与えました。それは、リモートでも業務やプロセスを継続できるという流れを支えるデジタルインフラがあれば、そのような状況下でも、ビジネスは成功できるという点です。この世界的な危機の嵐を乗り越えることで、製薬会社は、従業員やパートナー、ベンダー間における協力体制を促進する為、既存のインフラの強化や安全な接続性を確保することの重要性も認識しました。一方で、安全なリモートアクセスや、リモート環境における業務プロセスの管理・監視機能が欠落していたケース等では、様々な課題を企業に突きつける事態も同時に発生していました。

不安定な時代に適応する為に

革新が常に重要視されるこの業界では、業務への取り組み方を常に進化させなければなりません。特に、課題発生時の効果的な対応を行うには、この点が特に重要です。業界リサーチ会社のLNSリサーチ社によると、製薬業界にて、かつては直接、会って行うしかないと考えてきた業務が、バーチャル環境における機能の強化により、まるで革命のように変貌を遂げてきています。

「デジタル技術により、従業員と業務プロセスの連動性が高まり、最前線での仕事が再び革新されつつあります。そして、従業員を結ぶテクノロジーは、業務全体における人とシステムの統合を促進し、業務が実施される場所を問わず、その適用範囲を拡大してきています。」*¹

LNSリサーチ社


勤務形態の発展に合わせ、製薬会社も従業員の管理方法を見直す必要があります。ガートナー社のリサーチでも、74%の企業が、これまで現場で働いていた従業員を恒久的に遠隔地に移すことを検討していると回答しています*²。また、2024年までには、工場における業務の半数がリモートに移行するとの調査結果も出ています*³。

その為、パンデミックへの対応及び将来的な未知の課題の対策として、業界のリーダーと位置付けられる企業では、既存のデジタルインフラの強化を行っています。

デジタルインフラが業界に変革をもたらしている事例として、最近の臨床試験における変更があります。新型コロナウイルスの感染拡大期において、遠隔地で実施されている癌の臨床試験を安全かつ容易に行うために、患者様による電子署名の活用や、リモートでの診察を可能にするなど、様々な調整がプロトコルに対して行われました。このような活動は、デジタルインフラに依存しており、新型コロナウイルスの脅威が去った後も、継続して実施されることが期待されるほど効果的でした*⁴。 高度なデジタル機能は、業界の規制面にも同様の変化を引き起こしています。規制当局が査察を完全にリモートで実施するモデルに移行することはないと思われますが、欧州医薬品庁(EMA)はすでにリモート査察を実施しており、米国食品医薬品局(FDA)は特定のケースにおいて、オンサイトとリモートを組み合わせたハイブリッドなアプローチの適用を開始しています*⁵。

このように新しくバーチャルな環境に誕生した手法は、技術面での限界に直面しない限り、今後も拡大していくとこが予想されます。そして、このような技術の発展に合わせ、新たな法規制が制定されていくことも想定する必要があります。

製薬企業の業務環境を電子化で強化する3つのステップ

製薬業界の未来に備えるには、リモート勤務への対応だけでなく、法規制に関わる全てのプロセスから来る情報や、システムに対するアクセスを、インフラレベルで関係者や監査担当者に提供する必要があります。自社の業務環境がそのような対応が出来ていない場合、将来的に発生する可能性のある法規制や業務の課題への備えとして実施すべき3つの重要な対策をご紹介します。

#1:手作業のプロセスを電子化

紙での運用には、アクセスや生産性において様々な課題があり、電子化が進展してきている現状でも、製造記録や作業指示書といった生産業務における重要な記録に紙媒体を使用しています。しかし、このようなプロセスを電子化することで、場所を問わず、最新の文書や情報を必要な担当者に効率的に直接、展開することが可能となります。また、人工知能(AI)などの新技術等を展開する上でも、電子化は必要不可欠な要素であると考えられています。

#2:人とプロセスをつなぐソリューション

テクノロジーを導入する目的は、従業員のニーズを満たすことであり、従業員が関わる業務が向上しなければ、そのソリューションの性能が発揮されているとは言えません。文書管理や教育管理、製造記録など、法規制対応において重要なプロセスを電子化するソリューションは、従業員の生産性を向上させることが目的であり、適切に機能することで、本来の業務により集中できる環境を構築することに繋がります。また、競合他社が手作業による運用を行なっている場合、大きな差別化を生み出すことにも繋がります。

#3:リモートでのアクセスを強化

自分の弱点を知ることが克服するための第一歩です。自社のIT部門や信頼できるパートナーは、既存システムのセキュリティーを評価し、アクセスを強化するために必要な施策を支援します。企業は、存在する可能性のあるシステムのセキュリティーリスクの特定や軽減を行い、可能な限り仮想プライベートネットワーク(VPN)によるリモートアクセスを可能にすべきだとデロイト社の業界エキスパートも提言しています。

プロセスの電子化や統合、および進化する製薬業界を形成する他の要素に関する詳細は、当社の最新の業界トレンド調査をダウンロードして、ご覧いただけます。

参照

  1. Connected Worker: Connecting People and Systems to Transform Frontline Operations,” Pete Bussey, LNS Research, Feb. 21, 2020.
  2. Gartner CFO Survey Reveals 74% Intend to Shift Some Employees to Remote Work Permanently,” Gartner press release, Apr. 3, 2020.
  3. Factory Innovation Post-COVID-19,” Gartner for Supply Chain, Gartner, Inc., 2020.
  4. Responding to Coronavirus, Cancer Researchers Reimagine Clinical Trials,” NCI staff, National Cancer Institute blog, June 29, 2020.
  5. Adjusting to the FDA’s New Hybrid Audit and Inspection Model,” Steve Lynn, GxP Lifeline, Dec. 3, 2020.
  6. COVID-19 response for Pharma companies: Respond. Recover. Thrive.” Deloitte, 2020.

     

著者のご紹介
James Jardine


ユタ大学にてジャーナリズムを専門としてコミュニケーションの学位を取得後、コミュニケーションやオペレーションの分野にて従事、American Cancer Societyのユタ州及びアイダホ州のディレクターやUtah Food BankのGrants/Contract Managerも歴任しました。2007年にマスターコントロール米国法人に入社後は、マーケティング コンテンツ ライターとしてライフサイエンスやテクノロジー、法規制対応等を中心にマスターコントロール及び他の媒体向けに様々な執筆を行っています。

本投稿は、英語の文献を元に翻訳または抄訳及び校正を行っており、本サイトに掲載されている全ての情報や画像の著作権は、当社(マスターコントロール株式会社)に帰属します(他社提供のクレジット表記入り画像等を除く)。コンテンツの再発行及び再配布は、個人利用の場合を除き、当社より許可を得た場合のみ可能です。また、本ブログを含む当社のWebコンテンツを利用することで発生する損害やトラブルについて、当社は一切の責任を負いません。

一覧へもどる

 Ⓒ Copyright 2000-2017 MasterControl K.K.
ALL RIGHTS RESERVED.

ページのトップへ