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EU MDR及び整合規格に関わるプロセスを管理する上での5つのポイント|ニュース&コラム|品質マネジメントシステム(QMS)管理ソフトウェアならマスターコントロール

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EU MDR及び整合規格に関わるプロセスを管理する上での5つのポイント

2021-09-17

EUがMDR(医療機器規則)及びIVDR(体外診断用医療機器規則)を発行して以降、この要件を満たす上で活用可能な他の規制や規格が減ってきています。本稿では、MDR/IVDRと他の規制や規格との整合性の現状や、その要件を満たす上での課題に対する対処について、ご紹介いたします。

EUの目的の一つは、単一市場を形成し、その市場で流通する製品やサービスの平等性を維持する為の標準を政策として導入することでした。Harmonized Standardsと呼ばれる整合規格に対する取り組みは、製品やサービス、プロセス、システム等が対象となっており、IEC(国際電気標準会議)やISO(国際標準化機構)のように世界的に認知された他の規格と同等または類似する内容が含まれています。また、医療機器のQMS(品質マネジメントシステム)であるISO13485:2016等にも対応を行なっていく上での指針となる説明も含まれています。

また、EC(欧州委員会)からの要請に基づき、ESO(欧州標準化機構)が策定したEN(欧州規格)もあります。認定されたESOには、CEN(欧州標準化委員会)やCENELEC(欧州電気標準化委員会)、ETSI(欧州電気通信標準化機構)があります。

ECは整合規格の適用は任意であると述べており、GSPR(安全性及び性能に関する一般要求事項)への対応手法として、企業は自由に他を選択することが可能です。しかし、MDCG(医療機器調整グループ)は、2021年4月に発行した「医療機器の標準化に関するガイダンス」にて、整合規格は、適合性調査やCEマーク、市場展開に対するプロセスをより簡単に早く、負担の少ない内容にすると述べています。

EU MDR/IVDRとの整合性に関する現況

MDR及びIVDRの発効に伴い、整合性が取れていない規格が増加してきています。例えば、ISO10993-1は2009年版をECは整合性の取れた規格として受け入れている一方、最新の規格は2018年に発行されています。

MDD(医療機器指令)93/42/ECに整合化された規格は264個ありますが、MDRに対しては僅かとなっており、下記では、現時点で整合性の確認が取れている規格の例をご紹介しています(全ての規格の一覧はID M/565を参照)。

  • EN 556-1:2001 for medical device sterilization – Updated to EN 556-1:2001+AC:2006 for MDR.
  • EN ISO 10993-1:2009 for biological evaluation of medical devices – Updated to EN ISO 10993-1:2018 for MDR.
  • EN ISO 11135-1:2007 for sterilization of medical devices using ethylene oxide – Updated to EN ISO 11135:2014 for MDR.
  • EN ISO 13485:2016 for medical device quality management – Updated to EN ISO 13485:2016+AC:2018 for MDR.


EU MDR/IVDRへの準拠と整合性の管理

MDR/IVDRや規制及び規格の整合性を取り巻く環境は複雑であり、その全てと整合性の取れた要件も存在しない為、医療機器メーカーにとって新しい要件への対応には常に課題となりがちです。その点において、下記では医療機器メーカーが対応を推進する上でのポイントをご紹介いたします。

1. 適切な欧州及び全世界を対象とした規格を代替策として使用する

ISOやIEC、ENなどの規格は、MDR/IVDRと同様に医療機器が最新の規制要件に準拠していることを求めています。医療機器メーカーは、公衆衛生の観点及び関連する規制・規格に従って医療機器を開発する必要がありますが、性能や機能が最先端である必要はなく、あくまでも関連する法規制等への準拠までが要件として求められている内容になります。

2. 認証機関(Notified Body)とのコミュニケーション

認証機関は、独自のプロセスや範囲、リソースにて動いている為、レビューや承認には遅延が発生する場合もあります。その為、認証機関とのコミュニケーションは重要であり、これには、認証機関のWebサイトやブログ、ニュースレターなどの情報も含まれます。また、認証機関がウェビナーや他の教育を目的とした情報を提供している場合、それらの機会を活用することで、規制対応に必要となる様々な情報を効果的に収集することが可能です。

また、認証機関は業務量が膨大になりがちなケースが多い為、認証機関と何かに取り組む際には、適切な準備を行い、柔軟な対応ができる心がけをすることが重要です。下記では、その準備段階における幾つかのポイントについて、ご紹介いたします。

  • 認証機関では、過去のデータやレビュー内容ではなく、最新のデータが必要
  • 臨床試験の最新の文書は常にアクセスできる状態で運用すべき
  • 認証取得までの時間には制限があることも考慮すると、ミスややり直しといった作業は回避すべき


3. 整合規格を確認する

MDD(医療機器指令)やIVDD(体外診断用医療機器指令)、AIMD(能動埋め込み型医療機器指令)に記載された整合規格に対応していたとしても、MDRやIVDRにも同じ内容が引き継がれるとは考えるべきではありません。各規格に対して整合性を確認することが重要であり、不明な点がある場合は、認証機関に確認することも可能です。

4. Webサイトや他の情報を頻繁に確認する

MDRやIVDRの最新情報に限らず、変更点等の把握が可能な様々な情報がWebサイトや他の媒体にて確認することができます。下記は、そのような媒体の一部を抜粋して記載しています。

  • European Commission.
  • ISO.
  • MDCG Guidance on Standardization for Medical Devices.
  • EUMDR.
  • International Medical Device Regulators Forum (IMDRF).


5. 自社の品質システムの主要なプロセスを検証する

MDRの要件は、より詳細になってきており、また、厳しい内容にもなってきています。その為、品質システムのプロセスやソリューションを再検討し、新たな規制に対する対応状況を確認することで、より確実に規制要件を順守することに繋がります。そして、QMS(品質マネジメントシステム)やプロセスを最新化することで、MDRやIVDRに対する適切な対応を実現することができるのです。
 

著者のご紹介
David Jensen

David Jensenは、Westminister CollegeにてProfessional Communication、Weber State UniversityにてCommunicationの学位を取得後、Medical Product OutsourcingやBio Utahなどの媒体における執筆者として、長年従事し、現在はマスターコントロールのContent Marketing Specialistとして、Webサイトやホワイトペーパー、ブログ等に掲載される記事の執筆を担当しています。

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