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患者様や利用者、利用環境に対する医療機器のリスクを管理する5つのベストプラクティス|ニュース&コラム|品質マネジメントシステム(QMS)管理ソフトウェアならマスターコントロール

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患者様や利用者、利用環境に対する医療機器のリスクを管理する5つのベストプラクティス

2021-09-23

医療機器メーカーは企業規模を問わず、市場展開までのスピードや新製品に発生する薬事業務、法令遵守のためにかかるコスト、これを違反してしまう恐怖等を懸念しています。

リスクベースのアプローチはこのような懸念を払拭し、下記に記載したような規制当局が求める、様々な規制要件への対応をより簡単に実現します。

  • 米国食品医薬品局(FDA)
  • 英国医薬品医療製品規制庁(MHRA) (イギリス)
  • 欧州連合医療機器規制(EU MDR)
  • 国際標準化機構(ISO)
  • 保健省薬品・医薬品行政局(オーストラリア)


このような規制要件を満たした上で、次にご紹介するベストプラクティスを活用することは、新しい医療機器を市場展開し成功を収める鍵となります。

地域によって異なりますが、現在大半の医療機器メーカーは、最低でも年に一度は当局からの査察を受けています。堅牢なリスク管理プロセスを導入することは、法規制に対するリスクを軽減するだけでなく、新製品を展開する上で利用者や関係者に安心を与えることにも繋がります。

また、QMS(品質マネジメントシステム)を紙で運用している場合でも、電子でQMSを運用している場合でも、リスク管理プロセスは非常に重要な役割を担っています。

基本的にリスク管理プロセスは、医療機器のライフタイムを通じて適用されるべき内容です。下記にて、医療機器のリスク管理に対する、5つのベストプラクティスについてご紹介いたします。

1. 適切なステークホルダーが参画する

効果的なリスク管理を行うには、最初のリスク評価から全ての段階に適切なステークホルダーが参加していることが必要です。ステークホルダーとは、経営者や顧客、従業員、株主、労働組合等を示しています。ここに含まれる方々の多くは企業にとって鍵となる要員であり、リスク管理プロセスにも重要です。また、個々が企業において異なる責任や役割を担っている為、全てのビジネスの側面及び関連するリスクを全体的に把握することができます。

2. 強力なリスク文化の構築

リスク管理のベストプラクティスの2つ目は、リスク文化の構築です。リスク文化とは、集団としてのリスクに対する価値観や信念、態度であると定義され、リスク管理を成功に導く上で重要なステップです。経営陣や取締役会は、自社の文化を明確に伝え、コンプライアンスを率いていく責任を担っています。その為、リスクに対する意識の重要性を企業内全体に浸透させるには、経営陣の参画が必要不可欠です。

リーダーとして、チームの中で、「自分の会社のリスク文化はどうなっているのか?ということに疑問を持ち、ディスカッションを推進していきましょう。

3. 組織全体でリスクを共有

ベストプラクティスの3つ目はコミュニケーションであり、組織全体へのリスクの共有等は、リスク管理の重要な要素の一つと位置付けられています。組織全体に影響を与えるような重要なリスクは、全ての部門で認識され、監視を行います。その為、リスク管理を成功に導くには、組織内でのコミュニケーションを通じて、リスクに対する意識を高めることが重要なのです。

4. 明確なリスク管理方針を策定

リスク管理を成功に導く上での4つ目の方法は、明確なリスク管理方針の策定であり、下記では、確認すべき内容を記載しています。

リスク評価の方針は明確に文書化されているか?
役割と責任は明確に定義されているか?
特定された全てのリスクを軽減する明確な方針や手順は存在しているか?
事業継続計画や発生した問題に対する対応計画が存在し、不測のリスクに対応し克服するかを示しているか?
このような方針は全従業員に対して効果的に共有されているか?

このように、明確な手順を策定することは、組織に影響を及ぼす可能性のある潜在的なリスクの特定から、そのリスクが発生する可能性や影響、発生時の軽減対策や予防、また、新たなリスクの発生に対する監視や管理手法を確立する為にも活用することができます。

5. 継続的なリスク監視プロセスの構築

ベストプラクティスと位置付けられる5つ目の方法は、継続的にリスクを監視するプロセスの構築が必要です。リスク評価の実施から軽減措置、対応までに加えて、その状況の監視も適切な管理下において行います。例えば、リスク軽減に対する取り組みが継続的に行われていることを確認する為には、明確な監視プロセスを確立する必要があり、これはリスク管理の全ての局面において重要です。

まとめ

リスク管理を適切に理解し、その計画に従って実行することは、医療機器メーカーが成功を成し遂げるには必要不可欠です。適切なリスク管理プランが策定されていれば法規制にも対応できるようになり、患者様やユーザー、環境の安全性など、企業にとって最も重要な事柄に注力できるようになるのです。
 

著者のご紹介
Nicolle Cannon

スタートアップ企業や初期段階の医療機器企業に対するサポートを専門とするCannon Quality Groupの創設者兼CEOです。カルポリ州立大学で機械工学の学位を取得後、Fox Hollow社やAdvanced Stent Technologies社、AVE/Medtronic社などの医療機器メーカーで品質管理業務に従事し、10年以上前に会社を設立しました。

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