導入事例
Northeast Scientific
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オペレーションのデジタル化により、Northeast Scientificは医療機器業界のリーダーであり続ける

Northeast Scientific社はハイエンド末梢血管カテーテルの再製造におけるマーケットリーダーであり、開発と商業販売の両方で機器のポートフォリオをますます拡大させています。

血管外科専門医である2人の医師が、優秀なチームと共にNortheast Scientific社の日々の業務を指導・促進しています。専門医によるポリシーとオペレーションの監督は、同社の成功の礎の一つです。また、コスト削減を重視する医療業界において、外科医や経営者が品質や信頼性に関して求める専門的な安心材料を提供するという点でも、重要な役割を果たしています。

northeast
企業概要
主力事業
医療機器再製造
設立
2005年
本社
コネチカット州ウォーターベリー
ソリューション
Quality Excellence (Qx)
Manufacturing Excellence (Mx)
課題
Northeast Scientific社はこれからも成長を続け、製品を増やしていきます。成長していく顧客基盤の需要や製品の規制要件の変化に対応するため、事業規模を拡大する必要がありました。紙を使うことは、もはや現実的ではありませんでした。
ソリューション
Qx Mx
成果
マスターコントロールを使用することで、Northeast Scientific社は紙を排除し、製品をより早く市場に投入することができました。ドキュメントを紛失したり破損したりすることもなく、書類の完成を待つ必要もなく、保管用のキャビネットや箱の中から記録を探して監査のためにスキャンする必要もありません。

同社のミッションは、革新的な手法とコンプライアンスに準拠したプロセスを用いて、OEM (Original Equipment Manufacturer)が製造する新製品と少なくとも同等の品質を備えた医療機器を再製造し、医療機器業界を大きく変えることです。

「高コストで複雑な機器を見つけ、それを再処理し、再製造して、コストを削減し、医師がそのコスト削減分をより良い医療の提供のために再投資できるようにすることが重要です。」
Craig Allmendinger
Northeast Scientific CEO兼社長

Northeast Scientific社は、血管インターベンションに使用される高コストなカテーテルに特化した唯一の医療機器再製造企業です。同社が手がける機器には、VNUS ClosureFAST®カテーテル、RF Stylet、Philips Volcano®、IVUS診断カテーテルなどがあります。同社は、オフィスベースラボ(OBL)業務に携わる医師向けの、急速に成長しているニッチ市場にサービスを提供しています。

市場の拡大に伴い、Northeast Scientific社は、製品需要の増加に対応するために事業を拡大する方法と、新製品を効果的に導入する方法を必要としていました。また、このような製品に関する規制要件の変化に対応するために、取り組みを拡大する必要がありました。

革新的な再製造プロセス

Northeast Scientific社のポートフォリオの医療機器は、再製造が難しいものばかりです。これらの製品が規制当局の認可を得ることは、現在もなお困難な戦いです。同社は、米国食品医薬品局(FDA)がこれまで見たことがなく、認可を与えていなかった特定の種類の再処理を開拓しました。認可を取得するには、当局との緊密な連携が必要でした。Northeast Scientific社はポートフォリオの拡大と共に革新を続けており、規制当局にも定期的な方法論の更新を要求しています。

Northeast Scientific社の再製造プロセスの独自性とデバイスの複雑性のために、同社は各製品固有の規制認可を取得するための厳しい要件にたびたび直面しています。

「510(k)認可を得るためにするべきことを示した、FDAから医療機器再処理業者への具体的なガイダンス文書はありません。FDAに継続的に働きかけて、絶えず変化するガイドラインや基準を満たしていることを確認する必要があります」と、Northeast Scientific社のエンジニアリングディレクターであるMatt Farley氏は語ります。

紙によるボトルネック

医療機器の製造においては、スピード、精度、品質が欠かせません。Northeast Scientific社は、紙ベースのプロセスによる様々な遅延や障害に直面していました。「レポートの作成には時間がかかります」と、Northeast Scientific社の製造エンジニアであるEvan Rife氏は語ります。「多くの場合、ロットの歩留まりを判断するために完成品を待たなければなりませんでした。すべての書類作業は一斉に進められていました。」

紙のレポートを管理することには問題がありました。ドキュメントが洗浄室にあると、紙のレポートに洗浄液がこぼれてしまうリスクがありました。滅菌や乾燥の過程で、シワが寄ったり、変色したり、判読できなくなったりすることも多々ありました。
そしてこれらは監査担当者に提示する必要のあるドキュメントでした。

デジタル化:次の論理的ステップ

成長、拡張性、コンプライアンスのニーズを満たすために、Northeast Scientific社はマスターコントロールのQuality ExcellenceとManufacturing Excellenceのソリューションを導入しました。紙ベースのシステムからデジタル化に移行したことで、全体的な効率、生産性、市場投入のスピードが向上しました。

「以前は、SOP(標準運用手順書)を作成してファイリングするのに何か月もかかっていました。今では、SOP、バリデーション、トレーニングを3分の1から4分の1の時間で行うことができるようになっています」とAllmendinger氏は語ります。

ペーパーレス化によるコラボレーションとプロセス管理の改善

「紙のシステムの最大の問題点は、従業員が適切なトレーニングを受けていることや、現場のプロセスが正しく守られていることを確認するのが難しいという点でした」とFarley氏は言います。「マスターコントロールを使用することで、生産ラインと品質システムにつながりが生まれ、これらのパラメーターやプロセスが正しい人物によって正しく行われているかどうかを検証、チェックできます。」

「以前は、1年に1件しか510(k)認可を取得することができませんでした。今では、4~5件の510(k)を同時に進めており、本来のレベルで競争できるようになりました。」
Craig Allmendinger
Northeast Scientific CEO兼社長

医療機器の製造には、機器ごとにDHR(機器履歴簿)が存在するため、膨大な書類作業が必要となります。Northeast Scientific社が再製造した大量の機器の必要書類を管理するのは複雑で、ミスが起こりやすいものでした。マスターコントロールを使用することで、同社は文書管理タスクを自動化することができ、エラーや文書の紛失を防ぎ、文書審査をスケジュール通りに進めることができるようになりました。

「担当者を追いかける必要がなくなったため、プロセスが簡単になりました。誰もがマスターコントロールにログインするだけで、自分が何をしなければならないかを正確に把握できます。しかも、それをワークフローにプッシュするだけで私のところに送られてきます」と、Northeast Scientific社の文書管理責任者であるSharee Nicholls氏は語ります。

デジタル化により製造オペレーションを合理化

製造現場では、Manufacturing Excellenceを活用することで、機器のメンテナンスのための中断やダウンタイムを減らし、生産性を最適化できます。「すべてのタスク、期日、誰にどの機器を担当させるか、そして各機器がどのようにキャリブレーションされるかを管理するには、膨大な書類作業が必要でした」とRife氏は語ります。
「デジタル化されたシステムに移行することで、スタッフはスケジュール管理をより効果的に行えるようになりました。」

「マスターコントロールを使用する場合、すでにシステムにデータが入力されているため、ボタンをいくつか押すだけで、グラフや棒グラフ、あるいは単純な数字が表示されます。これにより、独自の分析を行って、より洞察に富んだ決定を下すことができます。」
Imran Hussein
Northeast Scientific 製造エンジニア

透明性を向上させ、データを増やすことで
より情報に基づいた意思決定を実現

Northeast Scientific社の製造エンジニアであるImran Hussein氏は、マスターコントロールのManufacturing Excellenceは非常にシームレスで、組織の統一に役立っていると評価しています。各ロットに対する一つ一つのステップを効果的に追跡し、エンジニアリング、品質、管理などの複数のステークホルダーに関連する貴重なデータを提供しています。これにより、誰もがより情報に基づいたビジネス上の意思決定を行うことができます。

「当社の製造部門は、顧客に納入スケジュールを伝える必要のある営業チームと密接に連携しています」とHussein氏は言います。「マスターコントロールを使用することで、システムに数か月分のデータが蓄積された後、特定の機器がいつ出荷できるかをより正確に予測できます。これにより、営業チームはより正確な出荷・納入スケジュールを顧客に伝えることができます。」

デジタル化によってオペレーションのあらゆる側面が
どのように簡素化されているか

Northeast Scientific社のスタッフにとって、紙ベースのプロセスは煩わしいものでした。日々の業務の中で、社員のトレーニングや機器のキャリブレーションの状態に関するレポートを探すのにかなりの時間が費やされているのは明らかでした。

デジタルオペレーションを導入したことで、スタッフがドキュメントを探すのが簡単になりました。また、製造現場でどこに何があるかを確認しなくても、すぐに測定値が得られるのは非常に便利です。

「スタッフはキャリブレーションされていない機器の心配をする必要がありません。材料の期限切れを心配する必要もありませんし、手順についてのトレーニングを受けていないことを心配する必要もありません。また、GDP (Good Documentation Practice)を実施する必要がなく、取り消し線を引き、脚注をつけ、署名して日付を記入する必要がないことも気に入っています」と、新製品開発エンジニアのTian McCann氏は言います。

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