- 医薬品製造
- QMS
- MES
製品をより早く患者に
非営利の501(c)(3)団体として、この企業は再生医療における業界のパイオニアであり、患者への直接サービスを統合し、公衆衛生の向上を目的としたバイオ治療ソリューションを提供しています。

- 主力事業
- 再生医療・バイオ治療ソリューション
- 設立
- 1973年
- 本社
- テキサス州サンアントニオ
- ソリューション
- Quality Excellence (Qx)
Manufacturing Excellence (Mx)
- 課題
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BioBridge Global社は傘下に複数の事業体があります。規制機関や標準化団体へのコンプライアンスを確保するには事業体ごとに異なる対応が必要で、組織の管理は困難でした。また、コンプライアンスを維持するために、膨大な量の紙を保管・管理しなければならず、これがドキュメントの紛失やミスのリスクを高くしていました。同社は紙とミスを減らし、納期を改善する方法を必要としていました。
- ソリューション
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- 成果
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BioBridge Global社は、マスターコントロールを使用することで、紙を排除し、患者により早く製品を届けることができるようになりました。同組織の品質システムはもはやサイロ化されてはいません。手作業によるドキュメント承認で生じる遅延や、監査のためにファイリングキャビネットや箱を探しまわって記録を探し、スキャンする必要がなくなりました。
BioGlobal社は、バイオ治療と先端療法を専門とする4つの事業体の親会社です。
- South Texas Blood & Tissue - 血液、臍帯血、出生組織、アフェレーシス製品、生命遺産である組織のドナーを募集・収集し、ドナーに関わるすべての活動をサポートします。このチームは、病院や救急隊に血液製剤を供給しています。その他の細胞・組織製品は、医療業界全体、特に先進治療分野の研究者や治療開発者に供給しています。
- QualTex Laboratories - 血液バンクや血漿分画企業など、国内外の生物医学関連の顧客向けにハイスループットのドナースクリーニングを行っています。カスタムアッセイサービスは、最終製品試験と生産施設サポート(または、組織加工と先端治療分野の顧客には環境モニタリング)に重点を置いています。
- GenCure - 先端治療分野の顧客に細胞および細胞ベースの生物製剤のバイオ製造サービスを提供し、これらの製品の開発を支援するための研究開発に協力する製造組織です。
- The Blood & Tissue Center Foundation - 2001年に設立されたこの財団は、BioBridge Global社の救命活動と地域社会を支援するため、3,000万ドル以上の資金調達を行ってきました。
必然がもたらしたデジタル化
傘下の全事業体が著しい成長を遂げる中、BioBridge Global社の紙ベースのプロセスでは、進化する業界と拡大する顧客基盤に対応しきれなくなっていました。加えて、敷地内およびサードパーティの紙保管施設が満杯になり、さらにコストがかさんでいました。業務のデジタルトランスフォーメーションが必然的な次のステップであったため、同社はクラウドベースのQMSであるマスターコントロールのQuality Excellence Solutionを導入しました。
BioBridge Global社のグローバル・クオリティ担当エグゼクティブ・ディレクター、Emmanuel Casasola氏は、こう言います。「当社の最大のイニシアチブの1つは、可能な限り自動化を進め、生産能力を拡大し、顧客へのサポートを強化することです。通常であれば、ドキュメントがすべての利害関係者の手を経るには何週間もかかるでしょう。マスターコントロールを通じてドキュメントを提出し、承認を完了することで、納期が大幅に短縮されました」
BioBridge Global社は、品質管理プロセスのデジタル化による利点と時間とコストの削減を見て、その利点を組織全体とその顧客基盤に拡大したいと考え、最新の製造実行システム(MES)であるマスターコントロールのManufacturing Excellence Solution (MES)を導入しました。その結果、BioBridge Global社は、組織全体の連携性、ペーパーレスのドキュメント管理、患者への製品提供の迅速化といったメリットを享受しています。
「当社は品質を強みとして競争優位を築いています。マスターコントロールを導入することで、お客様は他のどの会社でもなく、当社と取引したいと思うようになります」Martin Landon氏BioBridge Global、CEO
効率的な記録管理の必要性
事業の性質上、BioBridge Global社の製品の多くは患者に直接供給されるほど緊急性の高いものです。紙ではなくデジタルで記録を追跡する機能により、救命治療をはるかに迅速に患者に届けることができます。
「当社で作成するバッチレコードの中には、2,000から3,000以上の手入力ポイントがあり、400から500ページに及ぶものもあります」とCasasola氏は説明します。「その入力ポイントのひとつひとつが、ミスにつながる可能性を持っています。電子バッチレコード(EBR)を使用することで、エラーを最小限に抑えられ、研究員は入力ミスやすべての情報が把握されているかどうかを心配することなく、作業に集中することができます。これは、電子システムですべてを行うことができるからです」
さらに、BioBridge Global社のデジタルトランスフォーメーションでは、EBRを品質マネジメントシステム(QMS)とリンクさせており、これは貴重なアセットとなっています。「EBRでは、紙のバッチレコードよりもはるかに多くの管理を行っています」と、GenCureのプログラム管理担当ディレクターAmanda Whitelonis氏は述べています。「そこからデータを引き出し、ある人がバッチレコードを進めていること、またその人が当該のプロセスについてトレーニングを受けていることを確認することができます。」
品質は最優先事項
BioBridge Global社は規制の厳しい組織であるため、そのQMSはコンプライアンスを維持するために適正製造規範(GMP)要件に準拠する必要があります。同社はマスターコントロールを使用してこれらの要件を満たしています。今や、品質は組織の競争優位性の鍵となっています。
「この辺りでは、週に一度監査が入ります。しかし、監査を恐れることはありません。」と、BioBridge Global社のCEOであるMartin Landon氏は言います。「監査担当者がやってきて、『この監査中の御社の対応は素晴らしかった』と言ってくれると、いつも驚かされます。マスターコントロールがなければ、こうはならなかったでしょう」
マスターコントロールの導入以前
BioBridge Global社の品質システムマネージャー、Kevin Rodriguez氏は、次のように語りました。「従来、マスターコントロールを導入する以前は、各事業体にそれぞれ小規模な品質チームがあり、独自の方法を採っていましたが、今では、すべてのプロセス、トレーニング、品質イベントをマスターコントロールに集約することができ、グローバルな品質管理体制を持てるようになりました」
Rodriguez氏はさらに、トラッキング機能とトレンディング機能によって、エラーを発見しやすくなり、遅延が発生する前にエラーを回避することもできる、と説明してくれました。これにより、エラーが原因で累積する可能性のある全体的なコストが大幅に削減されました。
顧客サービスの強化
マスターコントロールを導入する前、South Texas Blood & Tissueでは、顧客が記入して提出する紙の請求書を使用していました。そのため、時間のかかるやりとりを何度も繰り返したり、ドキュメントをファックスで送ったりすることもありました。また、顧客が最新版のフォームを持っていなければ、処理はさらに遅れました。
「こうしたドキュメントはすべてマスターコントロールに入っています」とSouth Texas Blood & Tissue社の製品管理・顧客関係担当シニアディレクター、Belinda Flores氏は言います。「当社のパートナーとなっている病院は、いつでも必要なフォームにアクセスできます。そして、当社ではそれが正確で最新のドキュメントだと保証できます」
監査担当者からは、要求された情報が入手できるスピードだけでなく、記録自体の正確さと完全性にも驚いているという全体的な反響を得ています。Kevin Rodriguez氏BioBridge Global、品質システムマネージャー
迅速かつ容易な導入
BioBridge Global社の運営ペースの速さを考えると、システム導入のための業務機能の遅延や中断を最小限に抑えることは不可欠でした。
「競合他社が現れるたび、そのソリューションに対応するためにプロセスの変更を強いられることは分かっていましたが、マスターコントロールとそのカスタマイズ機能のおかげで、当社のプロセスに合わせてソリューションがカスタマイズできました。その結果、全体的に導入が簡単になりました。当社のオペレーション部門は、導入に伴う変化が大変だとはそれほど感じていませんでした」とRodriguez氏は述べています。