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QuVa Pharma社はFDA 503Bにあたる無菌製剤の委託先として全米でも有数の企業であり、すぐに投与が可能な製品を幅広く取り揃えているため、質の高い患者ケアにおいて病院や医療機関が信頼を置く存在です。

- 主力事業
- FDA 503Bにあたる無菌製剤の委託製造
- 拠点
- • テキサス州シュガーランド
• テキサス州テンプル
• ニュージャージー州ブルームズベリー - 本社
- テキサス州シュガーランド
- 従業員数
- 721名
- 品質管理専門家
- 135名
- 課題
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テストプロセスの効率向上、ラボのオペレーションと品質における連携の最適化および強化、リソースのさらなる有効活用、紙ベースプロセスの排除。
- ソリューション
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- 成果
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品質および文書化プロセスに加え、オペレーション管理システムにおいてもデジタル化と完全統合を行いました。これによって組織全体でオペレーションの合理化が進み、効率の向上が実現しました。
さらなる成長と効率向上を目指す継続的な改善プログラムの一環として、QuVa Pharma社はテストプロセスの最適化を図りました。ラボのオペレーションと品質への取り組みを連携させ、リソースの最大活用と紙を使ったプロセスの最小化を目指したのです。
MasterControl Manufacturing ExcellenceTMソリューションをラボで使用したことにより、プロセスにおける処理能力、従業員の習熟度、部門横断的なチームコラボレーション、品質において大幅な向上が見られました。コーポレート品質システムマネージャーのJennifer Rodriguez氏は、これがどのように実現したのかを説明しました。
エラーを起こす余地はない
製薬業界においてミスが発生すると、コストが膨らみ廃棄が増えるほか、非効率性が不必要に生まれて組織の生産性低下につながります。
「ステップを1つ抜かすだけでも、医薬品に重大な影響を及ぼして人の命に関わる結果を引き起こしかねません。」Jennifer Rodriguez氏QuVa Pharmaコーポレート品質システムマネージャー
QuVa Pharma社の有効性テストプロセスは、テクノロジーを活用して手作業を減らし、処理能力を向上させるとともにRight First Time指標を改善するチャンスが見出された領域でした。
- ラボのスタッフは紙ベースのドキュメントシステムに依存しており、過去の記録との相互参照を手作業で行う必要があった。
- 電子ファイル化するために、紙のドキュメントをスキャンしていた。これによって余分なステップが発生し、プロセス完了までにかかる時間が長くなっていた。
手順が抜かされているケースや計算のエラーを見つけるため、各ステップで品質保証担当者による検証を必要としていました。これによってプロセスで実施されるタスクが増え、リソースの活用が非効率なものとなっていました。
「紙ベースのタスクや重複した作業があるためにどれだけの時間を無駄にしているのか、オペレーションの側面から見てみましょう。企業として成長したいのであれば、そこに紙を使うという選択肢はありません。今後も継続的に維持できる方法ではないからです。」Jennifer Rodriguez氏QuVa Pharmaコーポレート品質システムマネージャー
「問題を事後的に解決しようとするのではなく、最初の時点で改善策を講じることに重点を置くならば、プロセスにおいてステップの数や手作業の部分を減らすということが最良の方法です。」
デジタル化によってより効率的なオペレーションを実現した方法
テストにおける効率の向上を目指し、QuVa Pharma社はマスターコントロールのManufacturing Excellenceソリューションを導入しました。同社は、以下に挙げる複数の領域で改善をすぐに実感することになりました。
- ビジネス機能とシステムの統合が強化された。
- 記録などあらゆるドキュメントが電子化されているため、照合やレビューが迅速かつ容易になった。
- 修正内容や責任の所在が明確にわかるため、テストのあらゆる段階でレポートを迅速に進めることができる。
- 手動で行われる煩雑なステップが大幅に削減された。
「このシステムはすべてを追跡し、不正確または規格外のエントリ、あるいはエントリ自体が抜けている場合をも許容しません。エラーを排除するにあたって最善の方法は、そもそもエラーが発生し得ない状況を作ることです。これこそが品質へのアプローチなのです。」
ラボのオペレーションと品質に関する取り組みを連携
QuVa Pharma社は紙ベースおよびハイブリッドのプロセスから、完全デジタルのオペレーションへと移行を開始しました。MasterControl Manufacturing Excellenceによって実現した事項は以下の通りです。
- 管理システムを完全に統合する。
- レポート作成を含むあらゆるドキュメント関連タスクで効率が向上する。
- 紙ベースのプロセスに共通する非効率性と重複作業が排除される。
- 機能の連携が大幅に向上する。
QuVa Pharma社がManufacturing Excellenceを導入して以来、品質とオペレーションの連携が最適化および強化され、これによって製品の製造が初めから適切な手法で行われるようになりました。
「すべてを統合できるということが、ManufacturingExcellenceの導入における最大のメリットの1つです。」Jennifer Rodriguez氏QuVa Pharmaコーポレート品質システムマネージャー
新型コロナウイルス感染症のパンデミック時に
Manufacturing Excellenceを導入
新型コロナウイルス感染症のパンデミックが起こった時、ソーシャルディスタンスの確保が義務付けられましたが、これはあらゆる業界で労働のあり方を変える要因となりました。世界中の企業は、従業員にリモートで働いてもらいながら事業運営を維持しなければなりませんでした。QuVa Pharma社は、まさにロックダウンの間にManufacturing Excellenceソリューションの導入を行っていました。
「お互いに顔を合わせることなくどのようにしてこのプロジェクトを前に進めるのか、ということが大きな問題でした。」
QuVa Pharma社は、仮想作業環境でManufacturing Excellenceソリューションを導入することに成功しました。プロジェクトに関わった同社スタッフとマスターコントロール社のチームは、クラウドテクノロジーを使ってすべての作業をリモートで完了させました。ユーザー要件の定義から本稼働まで、あらゆるプロセスがリモートで行われました。
「新型コロナウイルス感染症がまん延したことで、Manufacturing Excellenceのメリットがより一層明確になりました。プロセスの自動化以外にも、情報共有、コラボレーション、承認の取得を対面ではなくリモートで行う必要があります。それを可能にするシステムを持つことが重要です。」